【10DANCE】 「あんたはそれでいいのか」──あの激昂が腹落ちするまで

「あんたはそれでいいのかって聞いてんだよ!」のシーン。
初見では、鈴木がなぜあそこまで激昂したのか分からなかった。
原作に近い流れからオリジナル展開へ移る構成もあり、理解するまでに少し時間がかかった。

鈴木サイド:
「不器用だからもっと俺を見ろって言えない」
「俺のことは?俺のこと聞けよ」(ウォッチパーティ/竹内さん)
──剥き出しの独占欲と嫉妬。
そして、自分がこれほど大切にしている杉木が、他人に裏切られたり、不当な目に遭ったりすること自体が、どうしても許せなかった。

さらに、リアナとのダンスの最後で二人が見せた、おでこを合わせて顔を寄せる仕草。
あれは鈴木にとって、杉木と思いが通じ合った電車での記憶そのものだった。
それをダンスフロア上でなぞられたことは、
幸福だった記憶を塗り潰されるような痛みだったのではないか。

杉木自身を騙す嘘への爆発。
鈴木は、本人が言っている通り、騙されたり裏切られたりすることが何より許せない。
杉木が自分の悔しさに蓋をし、感情を誤魔化すように振る舞ったこと。
それは鈴木にとって、裏切りであると同時に、杉木自身を否定する行為にも見えたのではないか。


杉木サイド:
1位を逃した悔しさは、この場では触れられたくない感情だった。
心の奥底に押し込め、平然を装う。

リアナの裏切りや不当な評価。
そして押し殺していた悔しさを、「騙されたり裏切られたりが許せない」と鈴木が代わりに爆発させたことで、どこか溜飲が下がった部分もあったのかもしれない。
暗い画面の中で、杉木の口元はわずかに緩んでいる。
鈴木を宥める声も、どこか子どもをあやすような柔らかさがある。
嫉妬してくれたことも含めて、鈴木の真っ直ぐさが愛おしかったのだと思う。

けれど、本音を射抜くような視線に耐えきれず、杉木は窓際へと移動する。
(ここで杉木先生を見上げる鈴木の目が、子犬のように真っ直ぐで。ウォッチパーティーでも町田さんが「目がキラキラしてるのよ」と話していた。)


余裕を装い、本音を隠し通そうとする杉木に、嫉妬と憤りが絡まり、限界まで膨れ上がった結果の──
「あんたはそれでいいのかって聞いてんだよ!」
そして、グラスの破裂。

実写の鈴木は、愛情表現がどうしても攻撃的な形で出てしまう。
「好きだ」も「もっと俺を見ろ」も素直に言えないから、
溢れた感情は喧嘩や挑発に変わって、杉木にぶつかっていく。



ふせったーにあったものをnoteに移動し、加筆修正しました。


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