光の絵本シリーズ|はちみつ色の まほうのまち
おはよ~♪

聴きながら読んでくれたら嬉しい♪
ようこそ。ここは、しゃるの世界。
今日の物語は、
『はちみつ色の まほうのまち』
ひかりの川がながれる街にすむ、
みつばちの妖精 ミエルの
小さなやさしさの物語です。
それでは、ひかりのページを
そっと、めくってみましょう。
はちみつ色の まほうのまち

ひかりの川がながれる街に、
みつばちの妖精 ミエルが
すんでいました。
ミエルは、
はちみつの香りを運ぶ
心やさしい妖精です。
朝になると、
花のしずくをそっと集めて、
街じゅうに小さな光を
届けていました。
その光は、
お店の窓をきらりと照らし、
橋の上をふんわり包み、
塔のてっぺんまで
はちみつ色に染めていきます。
ミエルの暮らす街は、
今日もやさしい光でいっぱいでした。
しずかな市場

ある朝、市場は
いつもよりしずかでした。
いつもなら、
パン屋さんの笑い声や、
花屋さんの歌声、
小さな蜂たちの羽音で
街はにぎやかなはずです。
けれど、その日は
どこか元気がありません。
「ひかりの泉が、
うたってくれないの」
街の人の声を聞いて、
ミエルは胸に手をあてました。
ひかりの泉は、
この街に朝のきらめきを届ける
大切な場所です。
ミエルは小さくうなずくと、
泉へ向かうことにしました。
花の庭の小さな蜂たち

泉へ向かう途中、
ミエルは花の庭で
小さな蜂たちに出会いました。
蜂たちは、
金色の花粉を抱えながら
ミエルのまわりを
ふわり、ふわりと飛びます。
「やさしさと
ありがとうを
あつめてきて」
小さな蜂たちは、
そう言いました。
ミエルが手を差し出すと、
金色の花粉が
そっと光ります。
それは、
誰かを思う気持ちから生まれる
小さな光でした。
泉がうたうとき

ミエルは、
街じゅうの笑顔を
あつめました。
パンを分け合う人の笑顔。
花を大事に抱える子の笑顔。
「ありがとう」と言い合う
やさしい声。
そのたびに、
金色の花粉は
ぽっとあたたかく光りました。
ミエルはその光を抱えて、
ひかりの泉へ向かいます。
そして、
集めた光を
泉へそっと届けると――
泉は、
きらきら、
さらさら、
うたいはじめました。
水面に光が広がり、
街の人たちの顔にも
少しずつ笑顔が戻っていきました。
はちみつ色の朝

光は、川へ。
橋へ。
塔へ。
街じゅうにひろがって、
はちみつ色の朝が
もどりました。
市場には、
あたたかな声が戻ります。
花々はうれしそうに咲き、
小さな蜂たちは
空に金色の輪を描きました。
ミエルは街を見わたして、
ほっと息をつきます。
この街を輝かせるものは、
大きな魔法だけではありません。
やさしさ。
ありがとう。
だれかを思う気持ち。
それが、
はちみつ色のまほうのまちにある
いちばん大切な蜜だったのです。
おしまい。
今日の物語は、
ここまで。
また夢の続きを、
しゃるがご案内いたします。
ページを閉じても、
はちみつ色の光と
小さなやさしさが
あなたの心のどこかで
そっと灯りますように。
どうか、良い一日を。
また、しゃるの世界で。




あとがき
一昨日ミツバチを見つけたんだけど、可愛くってイラストにしちゃいました❣
今回は、光の絵本シリーズ
『はちみつ色の まほうのまち』をお届けしました。
異世界の街並みと、
みつばちの妖精 ミエル。
きらきらした水路、
花の庭、
ひかりの泉、
そして街に戻っていく
はちみつ色の朝。
このお話では、
特別な魔法よりも、
やさしさや「ありがとう」の気持ちが
街をもう一度輝かせる力になっています。
小さな光でも、
誰かに届けば、
世界は少しだけ明るくなる。
そんな絵本になりました。

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