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「Lotus/平沢進」初音ミクカバー制作ノート

平沢進の「Lotus」初音ミクカバーの制作ノートです。

僕の平沢進ファン歴は、かなり年季が入っています。ソロアルバム「オーロラ」が出る前あたりから聞き始め、P-MODELのアルバム「舟」お披露目公演となった渋谷公会堂以降、「賢者のプロペラ」あたりまで、首都圏で行われたライブは、ほぼ全部行ってるはず。平沢のMCでは有名な「アンコールはやらないと言っただろ!帰れ!」を直接言われた者の一人です。「Lotus」については、YouTubeに上がっているチューブラヘルツを使ったインタラクティブライブの動画、あの現場にいました。

というわけで、僕は平沢進のガチ勢というか、いわゆる「馬の骨」なんですが、特に好きな曲はやっぱりこの「Lotus」。今でも一人で車を運転しているときなどには大声で歌ってますし、イントロや歌メロは普通に鍵盤で弾いてきました。

先月のオリジナル曲「SAYONARA OVERDRIVE」が、自分なりに満足のいく出来だったので、燃え尽きたわけじゃないんですけど、自作曲をいったん止めようかと。1曲カバーを挟もうと。で、何をやろうかと考えた時に、ここまでSupercar、Soft Balletと比較的マイナーなバンドを取り上げてきたので、そろそろいいんじゃないかということで、ネットでは大人気、ボカロカバーも多いステルスメジャーの平沢進に手を出したわけです。中でも、耳コピの苦労がほとんどないはずの「Lotus」を、軽い気分でやろうと。

またまたまたシカゴ

このところずっとChicagoのアルペジエイターでベースを作ってきたので気が引けたんですが、今回もChicagoです。原曲がそういう感じなので。原曲はシンセストリングスの和音の中の極端に低い音をベースとしているようなんですが、僕はChicagoの低域を少しブーストしてベース音域を任せました。途中から入ってくるキラキラ音は、またまたLisbonで。Lisbon便利すぎるわ。原曲と違って常時鳴らすことにしました。シンセパッドは途中から。

イメージ以上に繰り返しが多い

構成は原曲通り。イントロ、Aメロx2、イントロ、Aメロ、Bメロ、Aメロx0.5、Aメロのインスト、イントロ、Bメロ、Aメロ、静寂Aメロ、Aメロx2.5、イントロ+エンディング…かな。原曲を聴いてる分にはそれほど感じないんですが、Aメロをひたすら繰り返す曲なのです。Aメロのリピートの中に、ちょっとだけBメロがあるという曲。これを作る立場になると、コピー&ペーストでいけちゃうし、曲の進行に応じて音が増えるとかもあんまりないので、これでいいのかという気分になりました。こんなに同じデータをリピートしていいのかと。リズムもシンプルで、4つ打ちキックと1拍単位の「●ー●●」の繰り返しだし。

「大きな古時計」パターン

Aメロは前の小節の4拍めから始まる。と書くと、何を言ってるんだあんたは、と思われるかもしれませんが、たまにそういう曲があります。たとえば「大きな古時計」がそう。出だしの「おおきなのっぽのふるどけい」の最初の「お」は前の小節の4拍めから始まっている。「Lotus」もこのタイプの曲で、何が困るって、KORG Gadgetはパターン制なので、前のパターンの末尾に食い込んでしまうのです。コピペやリピートの設定が非常にやりにくい。

決断:前半はピアノ

ピアニスト?のまおちゃんというかたが、YouTubeチャンネルで平沢進の音楽理論的な分析をやっています。中でもLotus回がすごくよい。さらっとピアノで弾くLotusが本当に美しい。これを自分のカバーでやれないか? と考えて、前半のオケをピアノにしました。Aメロのコピペばかりで終わらないためにも。

歌入れ

こうして、オケが99%できた状態でPiaprostudioでの歌入れに入ったわけなんですが、音域で困惑。初音ミクは女性なわけで、原曲より1オクターブ高くしてたんですが、歌わせるとずっと高くて苦しそう。とはいえ、低くすると女性としては常時低く平坦な気がする。平沢は男性だからこの音域でも高めに聞こえて盛り上がるが、歌メロより間奏のリードとかのほうが高くなってしまうのはどうなのか。他の人はどうしてるのかと、女性ボカロのLotusコピーを聴きまくったところ、ざっくり言って8割が原曲の音域にしていた。じゃあそれでいくか…公開が1週間は遅れるが…。

遅らせたおかげでミスを発見。Bメロの「夢見て見晴らす」の「らーあああす」のところ、「らーああす」と短くしてしまっていた。長年聴き、弾いて歌ってきた曲なのに。いや、逆にそれで変な癖がついていたのかも。Bメロは前半もおかしかった。「きみーまあだ」の「きみーま」までは同じ音程なのに、「まーだ」と早めに上げていた。この曲は音を伸ばしながらの上げ下げが多用されていて、歌詞通りの譜割りにならない箇所が多いと改めて感じた。

原曲のBメロはステレオ感が微妙に強く、部分的にディレイがかかっている。それを再現するために「まだ」「かく」「みて」だけの音を作ってSydneyで鳴らしてます。

初音ミクのトラックは、ボーカロイド特有のぎこちなさを胡麻化すために、軽くコーラスをかけるのですが、それだとピアノ部分で違和感があったので、ピアノ部分のは別に作りました。この部分で、初めて初音ミクの「Dark」を使いました。コーラスはかけず、EQで調整して最低限のリバーブのみ。しっとりした歌声になったのではないかと思います。

メイン部分の初音ミクは普通に「Original」で、自動設定値は232。全体的にダイナミクスを上げ、はっきり聞かせたい音にPとかAを設定したり、16~32分音符延長したりしています。いつもより少し多めに調教しました。

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