「犯人」を特定せよ!アニオンギャップで暴くアシドーシスの正体
youtube https://youtu.be/2Ef4C7GKoek

「血ガス、難しくて苦手なんだよね…」
そう思っている若手ナースや研修医の皆さん、集まってください。
血ガス分析の結果を見て、pHが低いから「アシドーシスだ!」で終わっていませんか?
それでは、患者さんの体の中で**「何が起きているか(=犯人)」**を逃しているかもしれません。
今日は、血ガスの「犯人探し」に欠かせない最強の武器、**アニオンギャップ(AG)**をマスターしましょう。



🕵️♂️ まずは「エミア」と「オージス」を区別せよ
ここを混同すると、ベテラン医師との会話でボロが出ます。
アシデミア(酸血症): 血液のpHが7.35未満という「状態」
アシドーシス(酸性化): pHを下げようとする「プロセス(犯人の仕業)」
私たちが探すべきは、血中を酸性に変えようとしている**「犯人(アシドーシス)」**です。

🗑️ アシドーシスには「2つの型」がある
代謝性アシドーシスは、大きく分けて2種類。イメージは「ゴミ箱」です。
アニオンギャップ(AG)が増えるタイプ:
体の中に「酸(ゴミ)」がどんどん溜まって、ゴミ箱が溢れている状態。
アニオンギャップ(AG)が正常なタイプ:
体から「アルカリ(ゴミ袋)」が漏れ出てしまい、相対的に酸が勝っている状態。
この「ゴミ(酸)が溜まったのか」「袋(アルカリ)が漏れたのか」を見極める指標が、**アニオンギャップ(AG)**なんです。

🧮 犯人を追い詰める「AG計算式」
現場でサッと計算できるように、この式を脳に刻んでください。

基準値:12±2(10〜14)
この数値が14を超えていたら、体の中に「本来あるはずのない変な酸」が溜まっている、つまり「AG開大(増大)型代謝性アシドーシス」だと断定できます。
💡 【note限定】プロの視点:アルブミン補正を忘れるな!
ここからが、動画では語りきれなかった「玄人」へのステップアップです。
実は、AGの数値は「アルブミン」に大きく左右されます。 アルブミンは陰イオン(マイナスの電気)を持っているため、低アルブミン血症の患者さんでは、本当は酸が溜まっているのに、計算上のAGが低く出てしまい、「犯人を見逃す」リスクがあるんです。
栄養状態が悪い患者さんや、重症患者さんを見る時は、必ずこの補正AGを使ってください。

例: アルブミンが 2.0 g/dL の人の場合
🚨 AGを上げる「3大犯人」はこれだ!
AGが開大していたら、この3人を疑ってください。合言葉は**「K・U・L(クル)」**です。
K:ケトアシドーシス(Ketoacidosis)
糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)など。
U:尿毒症(Uremia)
腎不全で排泄されるべき酸が溜まった状態。
L:乳酸アシドーシス(Lactic Acidosis)
ショックや組織の虚血で乳酸が爆増した状態。
📝 まとめ:血ガスは「推理」だ
pHチェック: アシデミアがあるか?
AG計算: Na - (Cl + HCO3)を計算。
アルブミン補正: アルブミンが低ければ数値をプラスする。
犯人特定: AG > 14 なら「K・U・L」を疑え!
血ガスは数字の羅列ではありません。患者さんの体内で起きている事件の「証拠品」です。
この視点を持つだけで、あなたの臨床推論のレベルは格段に上がります。
最後まで読んでいただきありがとうございます!
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もっと詳しく学びたい方は、こちらの解説動画もチェックしてみてくださいね。
