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防災は押し入れではなくキッチンから

「ヴィーッ!ヴィーッ!ヴィーッ!」

夕食を作っていた手が止まりました。

あの独特の緊急地震速報の音。

何度聞いても心臓に悪い。

子どもたちが一斉にキッチンへ走ってきて、一瞬で緊張モードになりました。

幸いは大きな揺れもなく終わりましたが、胸のざわざわだけはなかなかおさまりませんでした。

災害は「いつか」ではなく「いつでも」の時代


日本は世界の地震の約1割が集まる地震大国。

そこに台風や豪雨、そして感染症まで重なってくる。

国連の調査では、世界では中〜大規模災害が年間350〜500件発生していて、2030年には560件、つまり「1日1.5回」のペースになるかもしれない、と警鐘を鳴らしています。

大きなことは変えられないかもしれない。

それでも、「どうせ無理」と諦めてしまうか、「せめて自分の家族くらいは守れる準備をしておこう」と動くかで、心の安定度はまるで違います。

我が家流ローリングストックという考え方


我が家の災害対策の主軸になっているのが「ローリングストック」という考え方です。

普段からよく食べるもの・よく飲むものを少し多めに買っておき、古いものから日々の食卓で使い、使った分だけ補充する。

そのサイクルをゆるく回し続けることで、「いつもの台所」そのものが、気づけば防災基地になっていきます。

押し入れの奥に非常食ゾーンを作って忘れるのではなく、キッチンの一段をローリングストック棚にする。

これだけで、「防災のために何か特別なことをやっている」という感覚から、「日常の延長で、ちょっと余力を持っておく」くらいの軽さに変わりました。

水と乾物と豆を味方にする


まずは、生きるうえで絶対に欠かせない「水」。

目安は「体重×50ml」。

体重50kgなら1日2.5リットル。

これを家族分×3日〜1週間ぶん確保しておくと、かなり心が落ち着きます。

我が家では、2ℓペットボトル6本入りの箱を2箱、キッチンのすぐ手に届く場所に置いています。

普段からどんどん飲んで、1箱なくなったらまた1箱買い足す。

それだけで、気づいたら全部期限切れという事故は起こりません。

食べ物は、日本の伝統が防災にものすごく強いと感じています。

・レトルトカレーや無印良品のパウチおかず
・ごはんパックや餅、乾麺
・佃煮や魚の缶詰
・わかめ、切り干し大根、高野豆腐、お麩、雑穀などの乾物
・羊かんや豆菓子といった「そのまま食べられる豆製品」

特に豆は、必須アミノ酸をバランスよく含んだ優秀なたんぱく源。

非常時の食事はどうしても炭水化物中心になりがちですが、煎り豆や豆菓子が一袋あるだけで、栄養面の安心感がまったく違います。

「とりあえずおなかは膨れた」から、「ちゃんと体も守れている」に一歩近づく感じです。

「もしもごはん」を、今日の晩ごはんで試してみる


備えでいちばん困るのは、「買っただけで使い方が分からない」パターンです。

カセットコンロも乾物も、非常時に初めて触るのでは遅い。

だから、我が家ではときどき「もしもごはんデー」をやっています。

・カセットコンロだけでごはんパックとカレーを温めてみる
・魔法瓶に熱湯と豆を入れて、一晩おいて簡単な煮豆を作ってみる
・紙皿+ラップで洗い物をほぼゼロにしてみる

子どもたちには「今日は防災ごはんの日ね」と宣言して、半分遊びのようにやってみる。

そうすると、「非常食=味気ないもの」というイメージも薄れていきますし、何より大人の側が本番の手順を体で覚えられます。

小さな余力が、不安を一つずつ溶かしていく


地震も、台風も、ウイルスも、私たちの力で止めることはできません。

それでも、「うちには水がある」「カレーとごはんパックと豆もある」「このやり方なら家族で乗り切れる」と知っているだけで、恐怖は少し和らぎます。

備えは、完璧である必要はありません。

今日の買い物で、ペットボトルを1本多くカゴに入れてみる。

乾物や缶詰をいつもより一品だけ増やしてみる。

台所の一段を「ローリングストック棚」にしてみる。

その小さな余力の積み重ねが、未来の自分と家族を守る壁になるのだと思います。

それでは、今日も1日、最高に楽しく生きましょう!

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