AI相場の本当の主役は“電力”か──海外資金が見始めた「次の日本」【N+マーケット】
米VC最大手 Andreessen Horowitz の共同創業者、Ben Horowitz が語った内容は、今のAI相場の本質をかなり正確に映しているように見えます。
彼は今回、
「AIの価値はまだ過小評価されている」
と断言しました。
そして特に重要だったのは、
「今のAIの最大のボトルネックは電力」
と語った点です。
これは今、
世界中で起き始めています。
■ AIブームは“半導体不足”から“電力不足”へ
記事の中で彼は、
AI需要は過去最大規模
基盤モデル
半導体
電力
データセンター
すべての価値が上がる可能性があると説明しています。
一方で、
発電設備
送電網
冷却設備
データセンター建設
が追いついていない。
実際、欧州ではAIデータセンター向けの送電網整備が大きな課題になっており、フランスでは原発電力があっても「接続工事が間に合わない」という問題まで起きています。
つまり今は、
「AI需要 > インフラ供給」
という状態です。
これはドットコム時代と似ているようで、
実はかなり違う。
当時は“回線だけ先に作りすぎた”。
今は逆に、
「使いたい需要が先に爆発している」
のです。
■ 海外資金は“円安のうちに日本を買う”可能性
ここで重要なのが日本です。
日本は今後、
日銀の利上げ方向
将来的な円高リスク
しかし現在はまだ円安
という特殊な位置にいます。
海外から見ると、
今の日本製機械や設備はかなり安く見える。
特に、
半導体装置
ロボット
精密機械
発電設備
冷却設備
制御機器
は、
世界でも代替が難しい。
しかもAIブームで、
世界中がデータセンター建設競争に入っている。
つまり海外企業からすると、
「円高になる前に日本製設備を押さえたい」
という動きが出ても不思議ではありません。
実際、日本の輸出はAI・設備需要に支えられ堅調で、機械・資本財輸出が強い伸びを見せています。
■ 今の日本株は“AI+円高期待”も入っている
さらに海外投資家は、
株価だけではなく為替も見ています。
例えば、
150円で日本株を買い、
将来130円へ円高になれば、
株価が横ばいでも為替差益が出る。
つまり今の海外勢は、
AI需要
日本の技術力
円安
将来の円高
を同時に見ている可能性があります。
だから最近は、
Mitsubishi Heavy Industries
IHI
Hitachi
FANUC
のような、
「AIそのもの」ではなく、“AI社会を支える企業”
へ資金が広がり始めています。
■ ベン・ホロウィッツが語った“日本の立ち位置”
彼は最後に非常に重要なことを言っています。
「米中分断の中、日本は空白を埋める好位置にいる」
これはかなり本質的です。
今、
米国は中国依存を減らしたい
中国は米技術に依存
米国は半導体装置が必要
中国も日本製設備が必要
という、
複雑な相互依存状態になっている。
その中で日本は、
半導体装置
精密加工
ロボット
材料
制御技術
という“絶対に必要な部分”を握っている。
実際、米国のシンクタンクでも、
「半導体分野では日本・台湾・韓国の重要性が依然圧倒的」
と分析されています。
■ AI相場は“第二段階”に入るかもしれない
私は今後、
AI相場は変化すると見ています。
今までは、
NVIDIA
GPU
半導体
中心でした。
しかし今後は、
電力
重電
インフラ
データセンター
防衛
ロボット
通信
へ資金が広がる可能性があります。
つまり、
AI相場の第二段階
です。
そして日本は、
その中心に入り始めている。
これは単なる半導体ブームではなく、
「AI時代のインフラ供給国として、日本が再評価され始めた相場」
なのかもしれません。
いいなと思ったら応援しよう!
「マーケットの断片から世界を読む」をテーマに発信しています。
記事が少しでも参考になったら、サポートで応援いただけると今後の調査・執筆の励みになります。
