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CANバスモーター の概要

「CANバスモーター」の概要についてまとめました。


1. はじめに

ロボットのモーター制御では、従来 UART・TTL・RS-485 などの通信方式が広く利用されてきました。これらはシンプルで扱いやすい一方、ノイズ耐性や拡張性の面では限界があります。

そこで近年、より高性能なロボットシステムにおいて注目されているのが「CANバスモーター」です。「CAN」はもともと自動車向けに開発された通信規格で、高い信頼性とリアルタイム性を備えており、ロボット制御との相性が非常に良い通信方式です。

特に 脚ロボット高性能ロボットアーム といった、多数のモーターを高精度に同期させる必要があるシステムでは、CANバスモーターが事実上の標準になりつつあります。

本記事では、CANバスモーターの基本的な仕組みと、なぜロボット分野で広く採用されているのかを解説します。

2. CANバスとは

CAN」(Controller Area Network)は、もともと自動車の電子制御ネットワークとして開発された通信方式です。

次のような特徴があります。

・ノイズに強い
・複数デバイスを同じ通信ラインに接続できる
・リアルタイム性が高い
・長距離通信が可能

そのため現在では

・自動車
・産業機械
・ドローン
・ロボット

など、多くの分野で利用されています。

3. CANバスモーターとは

CANバスモーター」とは、CAN通信で制御できるモーターシステムのことを指します。ただし実際には、モーター単体ではなく次のような部品が一体化したアクチュエーターである場合がほとんどです。

・構成例

・CANバスモーター
 ・モーター +
 ・減速機(ギア) +
 ・エンコーダ(位置センサー) +
 ・モータードライバ +
 ・CAN通信インターフェース

つまり、「モーター+制御回路+通信」をまとめたロボット用の関節ユニットと考えると分かりやすいでしょう。

3. CANバスモーターのメリット

3-1. 配線がシンプル

CANはバス型ネットワークのため、複数のモーターを1本の通信ラインで接続できます。多関節ロボットでは配線を大幅に減らすことができます。

3-2. ノイズに強い

CAN通信は差動通信を使用しているため、電気ノイズの多い環境でも安定して通信できます。これはロボットや産業機械では非常に重要なポイントです。

3-3. 多数のモーターを制御できる

CANネットワークでは各デバイスにIDが割り当てられます。そのため1本の通信ラインで多数のモーターを同時に管理できます。脚ロボットやロボットアームなど、多関節システムとの相性が良い通信方式です。

4. LeRobotで使えるCANバスモーター

最近のロボット開発では、CAN通信対応アクチュエーターが増えてきています。

4-1. RobStride

高トルク用途向けのCANベースのモーターコントローラーです。脚ロボットやパワーが必要なアクチュエーターに向いています。

4-2. Damiao

RobStrideと同様に、CANバスで制御できるモーターコントローラーです。対応ハードウェアの幅を広げることで、より多様なロボット構成を実現できます。

4-3. Dynamixel・Feetechとの違い

ロボット分野ではこれまで

・Dynamixel
・Feetech

などのスマートサーボがよく使われてきました。

これらは主に

・TTL
・RS-485

などの通信を使用します。

一方、CANバスモーターは

・より高トルク
・より高速な通信
・産業用途にも対応

といった特徴を持つことが多く、よりプロフェッショナルなロボットシステムで使われることが増えています。

代表的な使い分けは次の通りです。

・Dynamixel → 研究・教育ロボット
・Feetech → 低コストロボットアーム
・RobStride → 高トルク脚ロボット
・Damiao → CANアクチュエーター系ロボット

5. まとめ

「CANバスモーター」とは、CAN通信で制御できるロボット用アクチュエーターのことです。

近年、「RobStride」や「Damiao」といった CAN対応コントローラー の登場により、LeRobotでも従来の 「Dynamixel」 や 「Feetech」 に加えて、より幅広い プロ向けアクチュエーター を利用できるようになりました。

ロボット開発が高度化するにつれて、「CANバスモーター」は今後さらに重要な役割を担っていくと考えられます。

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