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OpenBlender の概要

OpenBlender の概要についてまとめました。


1. OpenBlender

OpenBlender」は、生成AIの機能をBlenderに統合するためのアドオンです。Blenderで3Dシーンを作りながら、画像生成、動画生成、3Dモデル生成、HDRI生成、リグ生成、AIチャット、MCPによる外部操作などを同じ画面内で扱えるようになります。

「OpenBlender」を使うと、Blenderを単なる3D制作ツールとしてだけでなく、生成AIの構図制御ツール、素材生成ツール、AIエージェントの操作対象として使えるようになります。

主な機能は次のとおりです。

・TXT to IMG
・IMG to IMG
・IMG to VID
・VID / TEXT / IMG to VID
・IMG to 3D
・TXT to HDRI
・TXT to RIG・IMG to RIG・VID to RIG・MESH to RIG
・IMG to SPLAT
・Remix
・LoRA対応
・AI Chat
・MCP Server

画像生成や動画生成をBlenderの外で行い、結果だけをBlenderに持ち込むのではなく、Blenderを中心に生成AIのワークフローを組めるのが特徴です。

2. OpenBlenderの主な機能

2-1. 画像生成

「OpenBlender」では、テキストから画像を生成する「TXT to IMG」に加えて、画像を元に別画像を生成する「IMG to IMG」も使えます。特に面白いのは、BlenderのビューポートをキャプチャしてIMG to IMGに渡せる点です。

たとえば、Blender上で簡単な3Dシーンを作り、カメラ位置、オブジェクト配置、ライティング、奥行きを決めてから画像生成できます。
テキストプロンプトだけで構図を指定する場合、カメラアングルや奥行き、オブジェクト同士の位置関係を安定して制御するのは難しいことがあります。

一方、Blenderでラフな構図を先に作っておけば、生成AIに渡す前の段階で画面設計をかなり細かく決められます。

たとえば、次のような流れです。

(1) Blenderで立方体や簡単なモデルを配置する
(2) カメラアングルを調整する
(3) ライティングや奥行きを決める
(4) ビューポートを元にIMG to IMGを実行する
(5) イラスト風、写実風、コンセプトアート風などに変換する

3Dで構図を固定してから画像生成できるので、背景、キャラクター、建物、カメラ位置を細かく制御したい場合に便利です。

2-2. 動画生成

「OpenBlender」の「TXT / IMG / VID to VID」では、テキスト、画像、動画を入力にした動画生成を扱えます。テキストだけで動画を生成するだけでなく、画像や動画を元にして動画を生成できるため、Blenderで作った構図やカメラワークを生成AI動画のガイドとして使えます。

たとえば、Blender上でカメラアニメーションを作り、その動きや構造を元に動画生成するような使い方が考えられます。
動画生成AIは、プロンプトだけでは構図や動きが不安定になりやすいことがあります。そこでBlenderをレイアウトツールとして使うと、カメラ位置、奥行き、移動方向をあらかじめ設計できます。

「Blenderで動きの土台を作り、生成AIで映像表現を加える」というワークフローに向いています。

2-3. 画像から3Dモデル生成

IMG to 3D」では、画像を入力して「Trellis.2」経由でGLB形式の3Dモデルを生成し、テクスチャ付きでBlenderにインポートできます。生成されるモデルはGLB形式で読み込まれるため、そのままBlender内で配置したり、編集したり、マテリアルを調整したりできます。

使い方のイメージは次のような流れです。

(1) 元になる画像を用意する
(2) IMG to 3Dを実行する
(3) 生成されたGLBモデルをBlenderに読み込む
(4) 必要に応じて編集する
(5) シーン内に配置する

画像生成で作ったキャラクターや小物を3D化し、Blenderのシーン内に配置する、といった使い方ができます。もちろん、生成された3Dモデルをそのまま完成品として使うというより、ラフモデルや背景小物のたたき台として使うのが現実的です。それでも、画像生成から3D制作への導線がBlender内でつながるのは便利です。

2-4. テキストからHDRI生成

TXT to HDRI」では、「FLUX.2-Klein」とHDRI向けLoRAを使い、テキストプロンプトから正距円筒図法の360度パノラマHDRI環境マップを生成できます。生成したHDRIは、BlenderのWorld環境に適用できます。背景やライティングの雰囲気を素早く試したいときに便利です。

たとえば、次のような環境をテキストで指定できます。

・夕暮れの砂漠
・曇り空の森
・近未来都市の夜景
・白いスタジオ照明
・雪山の朝
・雨上がりの街角
・映画撮影用のスタジオ照明

HDRIは、3Dシーンの雰囲気づくりに大きく影響します。通常はHDRI素材を探したり、外部ツールで作ったりする必要がありますが、OpenBlenderではテキストから生成してBlenderに適用できます。ライティングや背景の方向性を素早く検討したいときに役立ちそうです。

2-5. テキストからモーション付きリグ生成

TXT to RIG」では、テキストでモーションを指定して、アニメーション付きの汎用ヒューマノイドダミーリグを生成できます。キャラクターの見た目やテクスチャを生成する機能ではなく、モーションのたたき台として使う機能です。

たとえば、次のような動作をテキストで指定します。

・walking forward
・jumping
・waving hand
・running
・dancing
・turning around

指定した動作に応じて、人型スケルトンのアニメーションを生成し、Blenderに読み込めます。これはキャラクターの見た目を生成する機能というより、モーションのたたき台を作る機能として見るのがよさそうです。自前のキャラクターへリターゲットする前提で考えると、アニメーション制作の初期作業を短縮できます。

2-6. RemixとLoRA対応

「OpenBlender」には「Remix」機能もあります。「Remix」では、既存の画像を元に別バリエーションを生成できます。レンダリング結果、生成画像、テクスチャ、HDRIなどを元に、別案を作りたいときに使えます。Blender内で生成結果を確認し、そのまま別バリエーションを試せるため、画像生成の試行錯誤がしやすくなります。

また、「LoRA」にも対応しています。「LoRA」を使うことで、特定のスタイル、キャラクター、画風、質感などを反映した生成ができます。ComfyUI側のワークフローにLoRAを組み込むことで、「OpenBlender」からの画像生成や動画生成にも好みの表現を反映できます。

2-7. AI Chat

「OpenBlender」には「AI Chat」機能もあります。「OpenRouter」または「LM Studio」を使って、Blender内にAIアシスタントを表示できます。クラウドLLMを使う場合は「OpenRouter」、ローカルLLMを使う場合は「LM Studio」を使う構成です。画像解析を使う機能では、GPT-4o、Claude、Kimi K2.5などのビジョン対応モデルが想定されています。

AI Chatは、単なる相談相手としてだけでなく、Blender内の生成作業を補助する機能として使えます。たとえば、3枚のキーフレーム画像をAIに見せて、動画生成用のプロンプトを作らせることができます。

generate a video prompt from keyframes images

このように依頼すると、画像の内容を元に、シーン、カメラワーク、ライティング、雰囲気、遷移を含む動画用プロンプトを作成できます。画像生成や動画生成では、プロンプト作成そのものに時間がかかります。「OpenBlender」では、そのプロンプト作成をBlender内の作業文脈に近い場所で行えるのが便利です。

2-8. MCP Server

OpenBlenderには「MCP Server」機能もあります。Blender側でHTTP/SSEサーバーを起動し、外部のMCPクライアントからBlenderを操作できるようにします。

デフォルトの接続先は次の形式です。

http://localhost:9876/sse

「MCP Server」を使うと、AIエージェントからBlenderのシーン操作、オブジェクト作成、マテリアル編集、アニメーション設定、レンダリング、ビューポート操作などを呼び出せるようになります。

たとえば、MCP対応クライアントから次のような指示を出すイメージです。

・シーンに立方体を追加する
・カメラを移動する
・ライトを追加する
・マテリアルを変更する
・レンダリングを実行する
・現在のシーン情報を取得する

「Claude Desktop」「Claude Code」「Cursor」「OpenCode」などのMCP対応ツールと接続すれば、チャットで指示しながらBlenderのシーンを構築するようなワークフローも狙えます。「Blender MCP」系のワークフローを、OpenBlenderの中にまとめて扱えるのが便利です。

3. 必要環境

「OpenBlender」は、かなり重めのローカル生成AI環境を前提にしています。

必要環境としては、おおむね次のような構成が案内されています。

・Blender 5.0以降
・NVIDIA GPU(RTX 4090など、24GB VRAM級のGPU推奨)
・85GB程度のSSD空き容量
・ComfyUIサーバー
・OpenRouterまたはLM Studio
・必要に応じて各種AIモデル

特に、画像生成、動画生成、3D生成、HDRI生成などをすべて使おうとすると、モデル容量がかなり大きくなります。まずは、使いたい機能だけを有効化し、必要なモデルだけを導入するのがよさそうです。

すでにComfyUIを使っている場合は、既存のモデルディレクトリを共有する構成も検討できます。モデルを重複ダウンロードすると、ストレージを大きく消費するので注意です。

4. 価格と購入方法

「OpenBlender」は「Gumroad」で販売されています。価格は「€12.99+」です。日本円では為替レートにもよりますが約2,400円 (2026年5月末時点) です。

Gumroadの「+」表記は、最低価格以上を任意で支払える形式を意味することがあります。購入時は、Gumroadの製品ページで現在の価格、含まれるファイル、更新内容、ライセンス条件を確認してください。



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