お坊さんが教える仏教的コーチング(実践編)♯10“うなずき”は聴く力
10|「うなずき」は聴く力
―相手を包む“聴く力”を、静かに磨く―
誰かと話しているとき、「あ、この人はちゃんと聴いてくれてるな」と感じたことはありますか?
それは、相手が言葉で反応したからではなく、
タイミングよくうなずいてくれたり、
穏やかな目線を向けてくれたり、
静かな「うん」の一言があったからかもしれません。
仏教では「耳を澄ませる」という行為も、本質の一つとも捉えます。
ただ黙って聞くのではなく、目の前の“いのちの声”に丁寧に向き合う。
その姿勢にこそ、仏教的な「聴く力」が宿るのです。
うなずきは、“聴く”の実践そのもの
コーチングにおいても、うなずきは対話の土台をつくります。
「うん」「そうなんだ」「へぇ」──たった一言でも、
そこに表情・声のトーン・間の取り方が加わることで、
相手は「受けとめてもらえている」と安心するのです。
仏教的、とりわけ浄土真宗で言えば、それは「お聴聞」。
自分の意見や答えを押しつける前に、
まず“まっさらな耳”で聴く。
その姿勢が、相手に信頼と自由をもたらします。
まずは、自分の“耳”を調える
「話を聞いてもらえた」という体験が、人の心を開いていきます。
だからこそ、仏教的コーチングでは、
相手を変えることよりも、“聴くための自分”を育てることを大切にします。
・声のトーンは穏やかか
・表情はゆるんでいるか
・相手の言葉に呼吸を合わせているか
それらが整っているとき、自然と“うなずき”が深まり、
相手の言葉も、より深く、より本音に近づいていくのです。
🔹POINT
声のトーン・顔の表情・間の取り方が、“聴く力”の核心。
うなずきは、仏教的コーチングにおける“お聴聞”である。
