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【未完】なんとなくSorceres#1③


第三話 いらんことしい


私の手元には今5000ゴールドある。今のパーティが頑張って集めてくれた分だ。それを持って私は寺院を訪れた。昔のパーティのメンバーを生き返らせる為だ。(貴族のお坊ちゃんは、悪いけどまだ寝ていてもらおう。死にたがりを養成する余裕は流石にまだない)
今後今のパーティに何かあった時のために、予備のパーティを用意しておくに越したことはない。今のパーティにもそれは話して了解を得てある。


結果として、三白眼だけは二度とこの地に戻ってくることはなかった。


久々に街の地面を踏みしめた三人に、私は「しばらくは自由行動でいい、ただし私が呼んだら来て欲しい」とだけ伝えて酒場に戻った。生き返らせてやった恩があるので、彼等も私の召集を簡単には断るまい。とはいえ私が面倒を見て、僧侶二人と魔術師のメンバーを迷宮に放り込むわけにも行かないので、各自でリハビリと自主練に取り組んでもらうことにした。ついでにどこかで前衛を一人二人捕まえてきてくれれば言うことはない。
今回の出費で、手持ちは3400ゴールドになった。だが、今の雇い主は手堅く稼いでくれている。蘇生費用ぶんくらいの金は、すぐに戻ってくるだろう。







今のパーティは地下一階の地図を埋めながら探索をしている。この間帰ってきたときは、何やら銀色の鍵を拾ったと報告してきた。


おそらくどこかに、この鍵にあう扉があるはずだ、と彼等は再び迷宮へ、意気揚々と出かけていった。




それから三週間音沙汰がない。





彼等ともあろうものが、地下一階で油断の末全滅したのだろうか?だとしたら私は彼等を買いかぶっていたことになる。
せめて、銀色の鍵とやらをこちらで預かっておかなかった事が悔やまれる。あれがもし本当に貴重なアイテムだとしたら…

私は渋々と魔術師と僧侶二人を呼び出した。



呼び出しに応じたのはお嬢さまの方の僧侶だけだった。他の二人はどうしたのかと問うと、死んで寺院にいるという。聞けばお嬢様、先に地下二階で全滅した三人(昔のパーティ)を助けに行くのだと主張し、リハビリの最中だった脳筋僧侶とナルシストを連れて迷宮に特攻したのだという。地下二階で死体の”部分”を回収したものの、帰り道でナルシストも脳筋も倒れ、五つの死体を引きずって帰還したのだそうだ。

いらんことをしてくれる。

時間が経って蘇生できるかどうかも怪しい死体を無理して持ち帰った挙句、さらに二つも死体を増やしてどうする。しかも自分は生き残り、今こうして自分達の冒険譚を熱く私に語ってくる。とてもうっとおしい。
こいつが死んでくれたら、貴族のお坊ちゃんと並べて寺院に死体をしまってやろう、そう心に決めて、私は金を持って寺院に蘇生依頼に向かった。




結局、脳筋僧侶とナルシストは墓に埋められた。
なんで身体の揃った新鮮な死体がダメで、あちこち食い荒らされて二ヶ月ほったらかされた死体の方が元気に生き返ったのだろうか。私には不思議でならなかった。 とにかく、生き残った蛮族と盗賊と司教、あとお嬢様の四人で捜索隊とするしかない。
お嬢様は僧侶とナルシストの墓の前で、二人の分まで頑張るからねとかどうとか泣きじゃくりながら言っていたが、そもそもその二人が死んだのは自分の提案した無茶な強行軍にあるということを理解しているのだろうか。

第四話に続く

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