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マレーシア・ペナン島の結婚披露宴① 《旅》

前にベトナム編で書いたように、海外一人旅の前には、現地の情報を現地の人から多少得ていくようにしていた。

今のような便利なSNS環境じゃなかったので、海外旅行に慣れない頃には
ICQという有名なチャットソフトを使っていた。
国名などで検索すると、その国に関係ある人にランダムに話しかけられる。

前回のボンビー(イギリス編)でも同じようにイギリスで検索できる人の話を事前に聞いていた。
イギリス留学経験者から、食事はスコーンでしのぐべしとか、地下鉄の料金は意外と高いとか、移動はこんな感じだとか、ネガティブな情報もいろいろ仕入れていた。

その中で、マレーシアからイギリスに留学中の女性ともつながっていた。
会計関係の資格を取るために通っているが、いつ終わるとも知れない過酷な資格らしく、卒業もいつになるかわからないという。

しばらくは、
イギリスだけでなく、マレーシアの情報を教えてくれたり、こちらの話をしたりで、数回ほど楽しく会話した。
その後は、途切れた。



ところが、僕がイギリス旅行(ボンビー編)に行って半年ぐらいたったころ、突然ICQにメッセージが来た。

「今度、結婚することになりました」

そういえば、同じくイギリスに留学中の香港人と付き合っていると言っていたな、と思う。
「おめでとう」
と返すと、

「故郷のペナン島で結婚式をすることになった」

という。

ペナン島の話は深夜特急にも出てくるし、ぜひ行ってみたい場所だと雑談として伝えていた。

すると彼女が言った。

「来てくれますか?」

はあ!?

実際会ったこともない。
ICQで、数回話しただけ。
しかも、深い会話をしたわけでもない。

なんで?
頭がバグった。

いろいろ頭を巡らせる。
ほんとに行けるの、行って楽しいの 会ったことない人の結婚披露宴よ・・・

そう考えてるうちに
バグっていた脳がさらにバグった。

おもしろそう。

アニメ
スパイファミリーで言えば、
アーニャ・フォージャーの
「わくわく!」
状態である。

日にちを聞くと、秋のこちらの連休ともうまく重なっていそうだった。
当時、仕事は順調だったし、慰安旅行も長くやっていなかったので、それを兼ねて行けば一石二鳥、楽しめるのではないかと考えた。

「行くわ」

ハイの二つ返事ではなく。
三つ返事で。

じゃ、その日の前日にはペナン島にいてね、という感じで会話は終わった。


翌週、職場でその計画を話した。
当然みんな乗り気になり、僕の家族も行きたがって、結局行くことになった。

ペナン島
僕がそれまで思っていた
行ってみたい場所のベスト5に入るところに行ける機会なので、楽しみだった。

計画はとんとん拍子に進んだ。

従業員が全員女性でまめなので、よさそうなホテル、どこに行くか、何を食べるか、どこが楽しい場所か、ほとんど完璧というぐらい調べ上げて
リストアップされた。
僕一人では、だいたい食べたいものを中心に広がっていく行き当たりばったりの旅行になるので、
プランを作とても楽をさせてもらった。

その中の一人、
同い年の従業員を道連れにして、結婚式に同席してもらうことになった。
ほかの人たちは出席してる間にスパに行くらしい。
まあ、スパは四時間とか、すごい時間がかかるしね。
結婚披露宴のあいだにいくのはちょうどいいのだろう。

ほんとは
その同い年の従業員もスパに行きたかったのだろうけど、そこはパワハラ的道連れということになって、多少ぶーたれていた。


飛行機はキャセイ航空で香港経由。
香港からそのままペナンへ向かう。

小話を挟むと、機内食のほかに、おやつとして大きなチョコバーみたいなものが出た。かなり大きい。
しかもトランジットなので、食事とおやつのフルコースが二回出ることになる。

従業員はさすがに二回目には四苦八苦して食べていた。
断るのがもったいなくてキャンセルできないのも、いかにも従業員らしい。
僕もだけどね。

そんな感じで、いざペナンへ。

つづく




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