整理収納アドバイザー1級が、自分の家でやっていること
整理収納アドバイザー1級の資格を持っていると言うと、「じゃあ家はすごくスッキリしているんですね!」とよく言われます。
でも正直に言うと、完璧ではありません(笑)。
家族がいて、子どもがいて、日々の暮らしがある。完璧なモデルルームのような家を維持することより、「心地よく、無理なく続けられる仕組みを作ること」の方が、ずっと大切だと思っています。
私は、片付けのプロであると同時に、「ラクをして、大好きなことに没頭する時間を最大化したいミニマリスト」でもあります。
今日は、資格保持者である私が、教科書のルールをいい意味で手放し、自分の家でリアルに実践している「心地よさとラクさを両立する3つのマイルール」をお話しします。
■ 1.「一歩も動かない」を正義にする(徹底的な動線ファースト)
教科書を開くと「モノはカテゴリーごとに美しく分類しましょう」と書いてあります。
でも、我が家で一番大切にしているのは、美しさよりも「一歩も動かずに、秒で出し入れできるか」というラクさです。
見た目のおしゃれさよりも、自分の毎日の行動パターン(動線)にモノを合わせる。
「片付けるために、わざわざ立ち上がって移動する」という数秒の手間を徹底的に削るだけで、部屋が散らかることは劇的に減ります。
整理収納の基本は、「よく使うものを、使う場所に置く」こと。
頭ではわかっていても、実践できている人は意外と少ないです。
私が徹底しているのは、「取りに行かない」という考え方です。
例えばハサミ。日常的によく使うわりに、「あれ、どこだっけ?」となりがちなアイテムですよね。私の家には、ハサミが複数あります。玄関・洗面所・リビング・各個室、それぞれの場所に1本ずつ。
「ハサミくらい取りに行けばいい」と思うかもしれません。でも、取りに行く手間だけじゃなく、使い終わった後に元の場所へ戻しに行く手間も地味にストレスになるんです。
戻す場所が遠いと、「あとでいいか」となって置きっぱなしに。
それが積み重なって、気づいたら部屋が散らかっている。
使う場所のすぐそばに定位置を作るだけで、出すのも戻すのも自然にできるようになります。
もう一つ実践しているのが、子どもの学校グッズの定位置管理。
スリッパや保護者証など、学校に行くときだけ使うものは専用バッグにまとめて、玄関に置いています。いざ学校に行くとき、探す手間ゼロ。「あれどこ?」という朝のプチパニックがなくなりました。
動線ファーストで考えると、片付けは「我慢」ではなく「快適さの設計」になります。
■ 2.「見せる2割」と「隠す8割」のメリハリ
極端なミニマリストになる必要はないと思っています。
お気に入りのものを飾る喜びも、暮らしの大切なエッセンスだから。
でも、何でもかんでも見えるところに出していると、部屋が落ち着かなくなる。
私のルールは、「見せる2割・隠す8割」です。
例えばカウンターキッチン。私がカウンターに置いているのは、お気に入りの観葉植物(セローム)だけ。食事の支度のときは一時的にお皿を並べることもありますが、置きっぱなしにはしない。それだけで、キッチンはいつもスッキリ見えますし、いざというときの作業台も確保できます。
生活感の出る日用品・書類・趣味以外のモノは、引き出しやクローゼットの中へ。「隠す」と決めたら潔く隠す。
見えるところには「好きなものだけ」。
それだけで、部屋はぐっと心地よくなります。
■ 3. 収納スペースの「3割」は、常に空っぽにしておく
整理収納アドバイザーのテキストには「収納は8割を目指す」とあります。
でも実際に暮らしてみると、8割ではちょっと心許ない、というのが本音です。
私が目指しているのは7割収納。3割は常に空っぽにしておく。
この3割の余白が、心の余白になります。
モノが増えたとき、すぐ仮置きできる。
暮らしを営んでいれば、新しい趣味のモノや、ふと出会った素敵なモノ、一時的に保管しなければいけない書類など、「予期せぬ足し算」が必ず発生するからです。
スペースに余裕がないと、新しいモノが入ってきた瞬間に、部屋のどこかにモノが溢れ出し、それが引き金となって頭の中まで散らかってしまいます。
なにより、収納がパンパンじゃないというだけで、なぜか気持ちにゆとりが生まれる。
部屋の余白は、心の余白。
整理収納を続けてきて、これが一番シンプルな真実だと思っています。
3割の空っぽは、自分の心に「没頭する時間」と「平穏」を保つための、最高のお守り。
スペースを贅沢に余らせておくことこそが、暮らしを一番ていねいに整えてくれます。
■ おわりに
資格があるから完璧、ではなく。
資格があるからこそ、「完璧じゃなくていい仕組み」を作ることの大切さがわかる。
資格は「自分を縛るもの」ではなく「暮らしをラクにする武器」
私にとって、整理収納アドバイザーの知識は、部屋を美しく飾って誰かに自慢するためのものではありません。
毎日の「名もなき家事」の手間を最小限に減らし、浮いた時間で平日にふらっと小さな旅に出たり、時計を気にせず読書に没頭したりする。
そんな「自分の人生の運転席に座る自由」を手に入れるための、最強の武器です。
誰かのモノサシで作られた「完璧な綺麗さ」を目指す必要はありません。
まずは、あなたが一番よく過ごす場所の周りを、あなた自身の「ラク」のために小さく整えてみませんか?
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