見出し画像

朱色とカナカナ

 昆虫のお話と画像が有りますので、
 苦手な方は、
 どうかご無理をなさらずに
 お願いいたします😄


 キツネノカミソリが花盛り
 陽に炙られて
 焼けた花弁は
 白っぽくよれていた

キツネノカミソリ
ヒガンバナ科の有毒植物
花言葉は「妖艶」

 

 人里近くに咲いて
 私達兄妹には
 馴染み深い盛夏を彩る花

 父がまだ若い頃に
 山中でクリーム色したのを
 取ってきて
 庭に植えたのが咲いたと
 兄が教えてくれた

 私はまだ 
 今年のその花を
 見てはいない

 父仕込みの花の知識

 兄は幼少期
 父に連れられて
 花の自生地に行くことが多かった

 私が多分 股関節が弱いから
 歩けないだろうと
 置いて行かれて記憶にない

 そのタイミングで行った場所へ
 兄が記憶を辿るように
 連れ出してくれた
 
 山裾に沿った細道は
 昔は砂利道だったという

 道なりに進むと
 名水の郷の湧水の池があり

 そのほとりに
 数軒の旅館がある

 水面を掠め飛ぶヤンマが2匹
 縄張り争いのケンカをしつつ
 風の様に消える

 ハグロトンボを1匹見掛けるも
 また風の様にひらひらと消える

 その内
 バスガイドさんの率いる
 日傘の列が歩道に暫く続き
 
 私達は次なる場所へ向かう

 お目当てのキツネノカミソリが
 此処には一花もなかったからだ

 そして更に山間部に向かう

 水量が減ったフィッシングセンター
 夏休みに入っても
 客入りがまばらだったのは

 ゲリラ豪雨の爪痕が
 残ったせいだろうか…

 通り過ぎて

 この日一番綺麗だった場所が
 見つかった

 けど そこは駐車禁止で
 他所のお宅の栗林の足元一面に
 咲いていた

 一先ず 先へ向かうとして
 帰りに寄ることにする

 春には桜を愛でた場所
 そこにも朱色はなく
 
 秋にはそば祭りで賑わい
 週末に手打ちそばとうどんを
 提供しているお店も
 平日だから営業していない

 その駐車場のトイレは
 やはり豪雨の爪痕で
 水道工事中で使えない

 仕方なく少し戻って
 峠を越えて
 地元の奥座敷へ向かう

 あのマタタビの所へ

どんな風に実を付けるのか
前回はご紹介出来なかったが
こんな感じに実るのだ

 そして 前回より大きな虫こぶを
 少し収穫して来た

これで再びのマタタビ酒を仕込んだ
半年間待つのじゃよ

 ここにも釣り堀があるのだが
 普段は休まない売店の
 おばちゃんの姿はなく
 シャッターが下りていた

 上流からの土砂の流入で
 営業出来ないという
 貼り紙を目にする

 ここへ来る前にも
 道路が水の力で浸食して
 えぐり取られた箇所が複数有った

 トイレが使えたのは救いだった

 キツネノカミソリの自生地の
 立て看板が有るのに
 点在して咲くにとどまる

 誰も来ない駐車場で
 兄とおにぎりを頬張り
 
 サァ〜ッと吹き抜ける風の涼しさに
 外に出る

 前回来た時に
 アオカナブンとクワガタのメスに
 遭遇した

実に鮮やかなメタリックグリーン
これぞアオカナブン
これはクワガタのメス
でも、種類は不明
ミヤマクワガタ辺りかな?
何方かご存知の方、お教え下さい😊

 甲虫と出会えると
 何故かワクワクする
 
 最近はカナブンとでさえ
 出会い難い

 そして今回もそんな出会いに
 期待を込めて歩く

 あのクヌギに1匹も虫は集わず
 空き家になり

 ちょっとガッカリしていたら
 目の前を小さなセミが横切った

 兄は「ヒグラシ」だと言った

 朝夕の連れ鳴きで
 涼しげにカナカナ…と輪唱する
 アレである

 杉の幹に止まった
 足音を忍ばせて近づく

目を凝らさないと見失う
これがヒグラシ
ちょっと猫背のヒグラシの空蝉

 古い触角までちゃんと脱ぎ捨てて
 空飛ぶ身体へと羽化する

違う個体のもの
ボーズも様々

 そして胴体としては2〜3cmほどの
 小さな身体で大きな声を共鳴させる
 カナカナカナカナ…

ちょっと暗がりのヒグラシ

 暑い内は鳴けないから
 様子を見ながら待っている

 そして誰かが鳴き始めると
 次々に声を重ね
 やがて大きな輪唱になる

木の皮に挟まった黒スリッパ
ではない
大きなコメツキムシのようだ

 コメツキムシというと

 夏に迷い込んだのを捕まえて
 畳の上に仰向けに置く

 暫くすると…
 プチンッ!と音を立てて
 大きく放物線を描くように
 上に飛んでから
 ちゃんと脚で見事着地を果たす

 名人芸であった
 いや 名虫芸になるのか

 そんな遊びをしたことを
 思い出す

 流石にこんなに大きくてツヤツヤの
 スリッパみたいな
 黒いヤツとは遊んだことがないし
 小さいヤツとだから良かったのかも

「トウモロコシの皮剥いておきました!」
じゃないけれど
それっぽく見える有毒なマムシグサの種子
絶対食べちゃダメ❗

 山の中は涼しく面白い発見が有る

沢の水音だけで涼しい

 ではまたあの朱色群落へ
 戻ろうと言うので

 その前にクールダウンを兼ねて
 川に面したカフェに立ち寄る

 珍しいトッピングにそそられつつ
 スタンダードなソフトクリームを
 オーダーした

川風に吹かれて
たちまち溶けてくる
ミルク感が濃厚でコクが有って旨い!

 ウスバキトンボが低く飛んでいる

 目の前のブルーベリーの枝で
 キーキー鳴きながら
 ヒヨドリがついばんでいる

 陽射しに焼かれながらも
 長閑に浸る

 そしてご馳走様と立ち上がり
 朱色群落へ向かう

 そして到着〜!

 神社の境内

 民家の軒先

 同じ場所でも
 切り取る画次第で見え方も変わる

 そして
 どうしても見せたいと
 戻ってきてくれたのが
 此処だった

栗林の下に広がる
朱色群落
これが道路から視界に飛び込んできた
奥に纏まって咲いている
そして目の前までのラッシュ
キツネノカミソリの
こんな詰め合わせなら良いな
なかなか上手く伝え切れていない美しさ
まだ青々と丸い栗の毬(イガ)に
キツネノカミソリの朱色が映える

 キツネノカミソリは有毒な植物
 画像でも触れたが
 ヒガンバナ科なので
 有毒なのも頷ける

 花弁がカミソリに似ていて
 花色がキツネの体色に似ているから
 「キツネノカミソリ」というようだ

 日本在来種

 父が拘って集めたものは
 大概そのカテゴリーだった

 父も一緒に
 見に来ていたかもしれない

 不意にそんな気がした
 4度目のお盆が来る
  



 

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