犬嫌いが復活しそうな妻と、犬を飼えた夫の奮闘記(トイプードルとの生活 #30)


チョコ、布団に粗相をする


最近、少し変わってきたことがある。

夕食と片付けを終えた後。
翌日が休みの日は、妻の方から言ってくれるようになった。

「チョコ、出してあげない?」


その意味

ただ遊ばせるだけじゃない。

チョコと一緒に過ごしたい。

そう思ってくれている。

犬が苦手だった妻が、ここまで来た。

努力してくれているのが伝わる。

仕事で疲れて帰ってきても、
チョコと過ごす時間で少し和らぐ。

妻にとっても、チョコはそんな存在になっていた。


ある日

その日、妻は特に疲れていた。

体だけじゃない。

精神的にも。


それでも夕食後、妻が言った。
「今日も出してあげたい」

翌日は休み。

少しでも癒されたい。


僕の判断

もちろん賛成だった。

チョコが癒しになるなら、それが一番いい。

いつものようにサークルを開ける。

「待て」からの「ヨシ」

その合図で、チョコは勢いよく飛び出してきた。


楽しい時間

お気に入りのおもちゃを持ってくる。

振り回す。
引っ張る。

楽しそうに遊ぶ。

僕も妻も、自然と笑っていた。

その時間は、確かに穏やかだった。

ひとしきり遊んだ後。

チョコは妻の布団の上へ。
コロンと横になる。

そのまま、おもちゃで遊ぶ。


油断

完全に安心していた。

いつもの流れ。

何も問題ないと思っていた。

突然チョコが立ち上がる。

そして――

しゃがむ。

「あっ」と思った時にはもう遅かった。

布団の上で、おしっこ。


対応

慌てて抱き上げる。

そのままサークルへ戻す。


振り返ると、妻が固まっていた。
癒されていた時間の直後。

その布団に、粗相。
急いで拭く。

でも、間に合わない。

カバーの中まで染みている。

結局、丸ごと洗うことにした。


崩れる

その時だった。

妻の糸が切れた。

「なんで…」

そう言って、泣き始めた。

疲れている中で。

チョコのためを思って。

それでも、この結果。


言葉

その後お風呂の中でも、ずっと話していた。

ストレス。
疲れ。
報われない気持ち。

正直、きつい出来事だった。

せっかく築いてきた関係。

それが少し後退したようにも感じた。


でも

犬と暮らす以上、起こり得ること。

誰が悪いという話でもない。

強いて言うなら――

トイレのタイミングに気づけなかった自分。


これから

大事なのはここから。

また少しずつ、関係を戻していくこと。

妻とチョコ。

その距離を、また少しずつ縮めていく。

簡単じゃない

でも、それでもいい。

簡単じゃないからこそ、意味がある。


また明日

きっとまた、少しずつ。

前に進めると信じている。

(つづく)



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