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pinkcat009
雲海という仮面
その透き通るように青い空の足元に
白く柔らかく横たわる雲海の水平線
見渡しても見渡しても、大地の輪郭は見えず
途方もない単調な広がりに、ため息を漏らす
そこから唐突に突き出す、荒削りの山の稜線
飛び出した山の稜線を捉え、麓へ視線を落としていけば
あたりは霧に包まれ、やがて拓けて
眼下に飛び込む、凹凸の個性——
地上の輪郭。
「自分」という人間を知る鍵が、そこにはあった
優しげな羽毛で包まれた仮面の下に、
本当の自分が存在していた。
たとえどんなに尖っていても
生々しい感情が突き出たその瞬間、
感覚の根を辿ることで、その全貌は顕になる
怒りと悲しみとは、荒削りの感情の突起
雲海がそれすらも飲み込んでいた時、
人間としての自分の生々しい実態を、私はどこかに見失っていた。
——だが本当の私は、その荒々しい突起の奥底にこそ
広がっていたのだった。
