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なぜあなたの記事は刺さらないのか?共感を生み出す5ステップ


地獄の門は突然に開く。

深夜1時、暗闇の中で「ゴッ」と
何かにぶつかった。



次の瞬間、足の小指に走る鋭い痛み。



なら声にならない叫びとともに、
その場にうずくまり小指を押さえる。



「タンスの角ぉ!」


多くの人が自分の体験として一瞬で思い出せる。


ただ説明されただけではない。
自分の体験として、脳内で再生されるからだ。


同じテーマを書いているのに、
ある記事は刺さり、ある記事は流される。


この差を生みやすいのが、読者の頭の中で
体験を再生させられるかどうかだ。


この記事では、読者の脳内に情景と
感覚を立ち上げ、共感を生む
「共感ライティング」の考え方を整理する。




Step1.五感で再生が始まる


共感の第一ステップは、再体験を起こすため
五感にアクセスすることだ。


人は、視覚・聴覚・触覚・嗅覚・味覚といった
感覚情報があるほど、体験を思い出しやすくなる。


  • 視覚(情景を形成する)

  • 聴覚(臨場感を補強する)

  • 触覚(身体感覚を再現する)

  • 嗅覚(記憶を強く呼び起こす)

  • 味覚(限定的に感覚を補う)


五感は、体験再生の起点になる。


状況の説明だけでは体験再生は
起きにくいため、まずここから
組み立てる。


Step2.イメージを合わせる


「リンゴを描いてください」と
言われたとき、多くの人は似たような
イメージを思い浮かべる。

しかし、「青りんご」と言われると
どうだろうか?

多くの場合、青いリンゴとはならない。


なぜか?


多くの人にとって「青りんご」は、
実際には緑色のリンゴを指す言葉として
認識されている。


一方で、「青」という言葉をそのまま
色として解釈する人も存在するだろう。


つまり、言葉とイメージは必ずしも
一対一に対応していない。


ここで重要なのは、
「事実として正しいかどうか」ではない。


書き手が思い描いているイメージと、
読み手が受け取るイメージが一致して
いるかどうかである。


Step3.具体性で像を固定


抽象化と具体化とは、言い換えれば
「読者にどこまで想像を委ねるか」
という調整のこと。


抽象度が高いほど、読者の解釈の余地は
広がる。一方で、具体度が高いほど、状況は
限定され、読み手の認識は誘導される。


認識の粒度を、時間の例で見てみる。


①ある冬 → ⛄(大まかな雰囲気のみ)


②2月 →寒さのピークという印象が加わる


③2月14日 →寒さ+イベント日という文脈


④2月14日21時 → 冬のイベント日の夜
出来事として具体化される


⑤2月14日21時03分 → 具体化が進み
待ち合わせや行動の気配が生まれる


⑥2月14日21時03分50秒 → 
一瞬の出来事への強い焦点化


このように、具体化が進むほど「解釈の幅」は
狭まり、「意味の方向性」は強まる。


例えば、
「私はひとり、ベンチに座っている。」


ここに先ほどの各番号の時間付け加えると、
印象は変わる。ここで重要なのは、具体性
の量ではなく「場面との適合」である。


適切な具体性とは、読者の想像を補助しつつ、
過剰に制限しないバランスにある。


Step4.未知を既知に翻訳


去年の冬、マイナス40度のシベリアで
ブリザードに耐えた。

そう言われても、多くの人にとっては
体験したことのない要素ばかりで、
イメージしにくい。


ただ「とても寒いのだろう」
としか分からない。


一方で、

去年の冬、極寒の地で
朝の空気を吸い込んだとき、
かき氷を食べたときのように
頭がキーンとなった。

と言われればどうか。


極寒の環境自体は分からなくても、
「かき氷で頭が痛くなる感覚」は
多くの人が共有している。


また、冬に冷たい空気を吸ったときに
鼻の奥が痛くなる感覚が、さらに強まって
頭に響くような状態だと連想でき、より
具体的にイメージしやすくなる。


Step5.追体験で共感が発生


共感は、うまい説明ではなく
「同じ体験を知っている」と感じた
瞬間に生まれる。


「子育ては大変だ」と何度言われても、
抽象度が高く読者の心は動かない。


しかし、「昼過ぎ2時に赤いレゴを踏んだ」


と言われた瞬間、類似した痛みの体験
と感情が呼び起こされ再生される。


このとき読者は無意識に判断する。


「自分と同じ痛みを知っている。」


具体性とは、情報を補足するための
ものではない。


書き手が「同じ世界にいる」と
示すための合図だ。


その合図が届いたとき、
読者の心の扉は開き共感が生まれる。




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