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プロレスパンフレットに学ぶ「一字一句のこだわりが興行を成功させる」件。

この記事を読んであなたが得られるかもしれない利益:よいプロレスパンフレットの条件とは。パンフレットという見過ごされがちだが、本体のビジネスに無視できない利益を与える存在を解剖する。プロレスパンフレット編集者もプロレスラーだ、という事実。プロレスとは何か(あくまで私見)。

えっ、プロレスパンフレットの話は終わったんじゃないの?

いや、ごめん。それどころか結構火がついちゃった(笑)

歩いてても、パンフレットのことばっかり考えて、なんかひらめいたり、考えたりして、最近収拾がつかないんで、続けて書くことにしたよ。

よかったら付き合って(笑)

新潟プロレスマガジン

よいプロレスパンフレットの条件


それはパンフレットの目的を考えてみれば、よくわかる。

1.  プロレス初心者をマニアにさせる
2.  グッズとしての価値を持たせる
3.  プロレス界全体にパンフレットいう付加価値をつける
4.  プロレス拡散効果
5.  観客により今日のプロレス観戦を楽しんでもらう
6.  観戦のボルテージを上げる
7.  選手のブランド化
8.  協賛企業の利益拡大
9.  団体のブランド化
10.  プロレス界のレガシー(遺産)に供する
11.     写真集としての新たな価値を持たせる

筆者


それぞれ説明しよう。

今日は1だけ。っておいおい、どんだけ長い話になるんだよ^^;

でもやるよ。

1.プロレス初心者をマニアにさせる、ね。

要するにプロレス団体そしてプロレス界発展のために、ファンを増やそうってわけだよ。

プロレスにはあまり興味がなかったけれどつきあいで、とか、子供が行きたいっていうから付き添いで、という来場者は1割くらいいるのではないだろうか。

そうしたいわばプロレス初心者に、パンフレットを手に取ってもらうことで、プロレスの試合とは一味違うプロレスの魅力を味あわせよう、っていう魂胆だ。

おそらくそのプロレスはじめてのお客さんは、目の前に展開される肉弾絵巻に興奮し、プロレスを好きになってくれるだろう。

いや、「あんなのは好みじゃない」と言うかもしれない。

しかし、パンフレットは肉弾戦とはちがう世界だ。

プロレスの意外な部分、知的な部分、経済や社会とつながっていること、何よりもファイトとは違う熱さを紙面から感じるはずだ、いやそうあってほしい。

とにかくリング上のファイトとは異質な、プロレスの魅力をパンフレットが伝えることができれば、パンフレットはその目標を達成するのだ。
 
目の前のファイトとは違う世界に触れさせるのだ。

活字が好きな中高年は、ターゲットになりうる。

でも読んでもらうためには、1ページ目が大事だ。そう、「大会見どころ」である。

ここをわかりやすく、面白く書かなくてはならない、書き手の腕の見せ所だ。

皆さんはでも、こう思うだろう。

「なんか最近の興行は出し惜しみというか、6人タッグがたくさんあったりして、見どころもくそもない。レスラーが出りゃいいってもんじゃないぞ」、と。

その意見には賛成だ。

しかし、団体の側にも様々な理由がある。もちろん、新潟プロレスはしっかりと毎回テーマをもってお客様が必ず満足していただける、カード編成を心がけている。

ただ、仮に「つまんなそうな興行だな」と思わせるものがあったとしよう。

でも、「大会見どころは、面白い」、ということがままあるのだ。

いや、カードがつまらなくても、いやカード云々に関係なく、常に大会見どころは面白いのだ。いや、面白くできるし、面白くしないといけないのだ。

なぜならばプロレスの見方は無限であり、パンフレットはまず「大会見どころ」でそこを表現しなくてはならない。

カードはたいしたことないのに、今日の興行は面白そうだ、と思わせてしまう書きぶりが求められる。

パンフ「大会の見どころ」を面白くするには

例えばそれは3つの類型に分類できるかもしれない。

1.その団体に関する旬な話題を物語にする

例えば、次の新潟プロレスの大会は11月19日で三条で行われるが、三条で新潟プロレスの興行が行われるのは初めてで、新潟プロレスにとっては悲願の初進出という経緯がある。

三条初進出にまつわる経緯、苦労話、などで大会見どころを覆い尽くしてしまうのだ。

興行に方向性と、特別感を持たせることで、読み手は付加価値つまり「お得感」を感じるだろう。

2.興行が行われる場所を物語にする

同じく次の三条大会を例にとると、三条はプロレス的にはおあつらえ向きの土地である。

そう、誰もが知る、世界のジャイアント馬場が誕生した地であるからだ。

この事実を主役にし、新潟プロレスのもろもろとつなげる。

しかし、この企画に立ちはだかるのが、昨今非常にうるさくなっている肖像権、著作権問題である。

写真はもとより、名前を使うことさえ、権利の関係で難しいケースもある、その人物について書くことさえ、権利関係に気を付けなくてはならない。

実は僕はあるプロレスラーの自伝的小説を書いており、もう半分完成しているのだが、皆さんにお披露目ができない。

実名小説であるため、関係者すべての著作権、肖像権をクリアしなくてはならない問題があるからだ。

3.ひとりのレスラーの特集号にしてしまう

11月19日に行われる新潟プロレス三条大会は、実は僕はできれば、「ビック・ザ・良寛特集号」にできないかと思っている。

ビッグ・ザ・良寛

タイミングは最高だ。

ついこのあいだ新潟プロレス無差別級王座を、難攻不落の王者GAINAから奪ったばかりだからだ。

速報性とそして納得性がある。

納得性とは、良寛がこの王座に返り咲くまで、たくさんの感動的なエピソードがあることだ。物語として、このタイミングで出すのが一番面白い。

ビック・ザ・良寛王座奪回記念号、どうだろう、インパクトも大だ。

カードが大したことなくたって、パンフレットのキモである「大会見どころ」で「ビッグ・ザ・良寛の時代が来た」とやれば、下手な文章でもみんな感動してだまされるだろう。こういうと語弊があるけどさ。

でもね、現実的にはこれは無理なんだよ。

良寛がリマッチで勝てるなんて決まってないし、これから2週間しかないのに記事書いて、写真撮って、レイアウト決めて構成を構えるなんて無理だから。

週プロみたいに1週間で速報を雑誌にするなんてさ、さすがにできないよ。そこまで体制は整ってないんだよ。

4.普通に書く

これは王道と言える。

試合展開を予想して書く。しかし、条件がある。選手の特徴を把握し、最新情報を仕入れることだ。無理やり何かのテーマを持たせることも重要だ。「えー、そんなことしていいの?」あなたはそう非難するだろう。

「いーんです!」(川平 慈英(かびら じえい)風に)。

最近のプロレスがダメなのは、遺恨、因縁、戦いのテーマをつける、といった、対戦を面白くし、付加価値をつける演出がまるでないことだ。

そこから本気の抗争になっていくなんて、おいしい展開だって生まれるんだから。

誰かが焚きつける、だっていいんだって。

正々堂々、勝負をつけるだけでいいじゃないか、あなたはそう言うか?

ダメだ、そんなのは純粋なフツーのスポーツに任せときゃいいんだ。

プロレスはゲテモノになってしまうギリギリのところで、虚実の駆け引きが許されるジャンルであり、それがプロレスの魅力なんだよ。      (あくまで私見)

関係者はそれに誇りを持つべき、そう僕は思うな。

レスラーを騙したって、ときにはいい、ぼくはそうプロレスをとらえている。

まあ、これを邪道とする関係者もたくさんいるだろうな。

例えば、こんどの11・19の三条大会の新潟プロレスマガジンでは、ある対戦で「こいつが乱入するかもしれない」と書いた。

本当なの?

本当だよ。編集長が調べたんだから、その可能性あり、って。

でも、「飛ばし」だっていいんだ。

面白きゃ、いいんだ。

わかってるよ、暴論だよね、いくらプロレスでも暴論だ。

でもね、あえて言いたいんだよ。

プロレスはつまらないよりも、面白いことが正義なんだ。

おもしろいことに向けて、関係者が全員真剣に努力しなくちゃいけないんだよ。

それが忘れられているような気がしてならない。

だから、今日僕が言いたかったのは、目立たないプロレス団体のパンフレットの1字一句だってゆるがせにしないで、渾身の力で面白くしようと努力しなきゃ、いい興行にならないってことなんだよ。

パンフレットの一字一句だって、成功に至るためのパーツのひとつなんだ。

だから、パンフレットの編集者もプロレスやってんだって。

「俺もプロレスラーなんだって」、そう宣言しちゃおうかな。

今日も最後まで読んでくれて、ありがとう。

じゃあ、また明日会おう。

                         野呂 一郎
            清和大学教授/新潟プロレスアドバイザー


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