人と人をつなぐもの
何故自分はお茶を続けているのか
未だに分からない
お師匠さんの元に通い詰めて二年になる
こんな不器用者がお茶を続けていることも
何もかにも不思議な気持ち
いつの間にか私はお茶をやっている人と言われるようになっている
相変わらずガサツだし
お師匠さんには呆れられているはずなのに
お茶は人をつなぐものなのか
「弟子はお友達とは違うから、厳しいこともびしびし言える」
何回も言われている言葉
我が子のように育てられているらしい
頑なな岩のようになった私の心も少しずつ水を吸い込んでお茶に触れる
若い人みたいに砂が水を吸い込むようにとはいかないけれど
お師匠さんの側にいられるようにとお茶を続けているのだろうか
それでもやっぱり指導が入る
今日もちょっくらやらかした
ズリズリと畳の上を座りながら進んでたら
見るに見かねたお師匠さん
「こらこら、カナちゃんそれをやってはダメでしょう」
あれま…こんな弟子、イヤだよね
あゝ見つかっていたか
しっかりと見られている
お師匠さんにとっては一番年上だけど三人目の娘のようらしい
これが一番厄介者だ
「砂はどんどん水を吸い込むけれど、そのうちに飽きてくる。でもね岩は時間がかかるけど、一度染み込んだらもう抜けないの」
そんな言葉もかけられる
最近では気持ちだけは小娘のようなお弟子もちょっとずつ知恵が付いて来たようで
これは褒め言葉なのか?と考える
でもやっぱり「もうお弟子は取らない」と決めていたお師匠さんがお弟子にしてくれた気持ちはうれしい
「おさる」だの「秘密兵器」だの言われても
最初に来て、最後までお稽古場にいた私は水屋のお片付けもできるようになり
「かなちゃん、お片付けをしてくれたのね」と声をかけられるだけで、嬉しくなる
あと三年で濃茶点前まで出来るようになること…
お師匠さんの目標はそこにあると今日も言われた
今日は私以外の姉弟子さんたちは茶箱のお稽古に勤しんでいる
可愛い茶箱でのお客さんをすることになり
おままごとのような茶箱を見つめる
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