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新技術の登場で仕事の形が変わる。それは初めてのことではない。問題はそのスピード。

3つのAIを使い比べながら……

現在、私は記事作成の補助として、ChatGPT、Gemini、そしてCopilotの3つのAIを並行して使っています。

昨年の秋頃にChatGPTの有料版に課金し、数ヶ月ほど使ってみました。当時はChatGPTの一強という雰囲気がありましたが、ちょうど私が課金を始めた頃から、巷では「Geminiの方が優秀ではないか」という声も聞こえるようになりました。せっかく有料版を契約したのだからと、ブログ記事を形にする試みを始めました。

Copilotに関しては、Microsoft 365をサブスクリプション契約しているため、実質的にすでに課金している状態にあります。もしこれが十分に活用できるのであれば、他のAIに別途課金する必要はなくなります。そのため、なんとか使いこなそうと試みてはいるのですが、正直な実感としては、ChatGPTやGeminiの方が扱いやすく、さらにその2つを比べると、今のところはGeminiの方に少し分があるように感じています。

巷で「今一番優秀だ」と言われているのはClaudeですが、一応ブックマークはしてあるものの、まだ一度も触れていません。早く試してみるべきだとは考えていますが、新しいツールを導入するのにはどうしても億劫さがあります。「プログラミングに強いツール」という先入観もあり、なかなか一歩を踏み出せずにウジウジしているのが現状です。


同じ手順を繰り返し、進歩のない私……

現在の私の作業スタイルは、録音した音声の文字おこしデータをAIに投入し、上がってきたテキストを自分で構成し直して記事を仕上げる、というものです。これが今の自分にとって最も負担の少ない方法です。AIに文章の細かな修正まで頼もうとすると、なかなか思い通りに直してくれず、かえって指示を出す手間がかかります。「結局、自分で直した方が早い」ということになり、ツールの使いこなしという意味では、あまり進歩していません。作業のスピード自体は上がりましたが、技術的な活用レベルが変わっていないため、このままではいけないとも感じています。今後はClaudeを試すことや、AIへの指示を工夫して理想的な記事を出力させる方法を模索していく必要があると考えています。

ChatGPTに課金し、毎日記事を書くという挑戦を始めてから半年以上が経ちました。世間の変化のスピードに比べれば、自分の歩みは決して早くはありませんが、それでも「そろそろ次の段階へ進まなければ」という焦りのようなものは常にあります。それほど、現在の技術の進化と変化のスピードには目を見張るものがあります。

「AIが賢くなることで、ライターの仕事が奪われるかもしれない」という危機感は、ずいぶん前から語られていました。しかし、自分が現役で働いている間にはそこまでの現実にはならないだろうと、どこかで高を括っていた部分もありました。
「本当に現実になるかもしれない」と実感を持って捉えざるを得なくなったのは、ここ1年半から2年ほどのことです。あっという間に世の中の前提や構造が変わってしまった、というのが率直な実感です。


文字おこしという「仕事」の変遷

ここで少し、昔話をさせてください。

かつて私が記事を書く際、特にインタビューの仕事などでは、録音したデータを一言一句正確に文字に起こすことから始めていました。当時は、自分の耳で録音を聴き、それを手動でタイピングしていく以外の方法はありませんでした。私はタイピングが比較的早い方ですが、それでも1時間のインタビューを文字にするには2~3時間を要しました。非常に根気のいる作業であり、当時はそれを専門の職業(テープ起こし)とされている方も大勢いらっしゃいました。私が会社員だった頃には、委員会やインタビューの記録をきれいに残すため、専門の業者へ外注することもありました。つまり、そこには明確な一つの「作業」と「雇用」が存在していたのです。

変化の兆しが見えたのは、8年ほど前だったと思います。Googleドキュメントの音声認識機能の精度が向上し、実用レベルになったという話が広まりました。会議や打ち合わせの場でこの機能をオンにしておけば、発言がその場でテキスト化されていきます。ただし、当時の技術では、すでに録音された音声ファイルを読み込ませて一括で文字化する機能はまだ不十分でした。

そのため当時の私は、イヤホンで録音を聴きながら、その内容を頭の中で半分要約しつつ、マイクに向かって自分で喋り直してGoogleドキュメントに文字化させる、という方法をとっていました。これによって、1時間のインタビューを1時間強で文字にすることが可能になり、当時のライター仲間にも「これは便利だ」と教えた記憶があります。

その後、AWS(Amazon Web Services)の「Amazon Transcribe」が日本語に対応したことを知りました。音声を投げれば、2時間のデータであっても短時間でテキストになって返ってくるサービスです。従量課金制だったため、たまにしか文字おこしをしない人にとっても非常に使い勝手が良いものでした。これを使い始めたのが6年ほど前だったと思います。当時は句読点も何もない地続きのテキストとして出力されたため、それを読みやすく整形する手間はかかりましたが、何もしなくても自動で文字になるという点において、非常に画期的な変化でした。

やがて「Notta」などのサブスクリプション型の文字おこしサービスが登場し、発言者の聞き分けまで自動で行われるようになりました。さらに最近では、Word標準のトランスクリプト機能でも、それなりの精度で文字おこしができるため、私は数年利用していた有料の文字おこしサービスを解約し、現在はWordの機能で事足りています。

今、私の仕事において「耳で聴いて手でタイピングする」という文字おこし作業は完全に消失しました。10年前には手作業しか選択肢がなかったものが、技術の進展によって置き換わりました。まだ、話し手の滑舌がよろしくないと誤認識も多いですが、粗いテキストを現在の生成AIに渡せば、見事な発言録としてきれいに整えられて戻ってきます。かつて人間の手を必要としていた作業が、完全に代替される時代が来たのだと、つくづく実感します。


40年前の論文・報告書は手書きだった

新しい技術が登場するたびに、それまで人が行っていた仕事が失われ、適応に苦しむ人が現れる。この構図自体は、歴史の中で何度も繰り返されてきたことです。

経理の仕事がそろばんからシステムへと移行したこと、手作りの工芸品が工業製品に置き換わったこと、古くはミシンの登場によってお針子さんたちの仕事がなくなったこと。技術が人の手仕事を代替していく流れは、決して目新しい現象ではありません。

しかし、この1年半、あるいはここ半年の変化のスピードは、過去のそれとは明らかに異なると感じます。

私が大学に通っていたのは40年前のことですが、当時は卒業論文を一字一字、手書きで執筆していました。その後、SEを経てシンクタンクに転職して、報告書作りをよくやりましたが、当時は、文章とグラフをそれぞれ別に印刷し、紙の上で切り貼りする「版下作成」の作業を伴っていました。文章はワープロで打ち、グラフはExcelから出力し、それらを手作業で綺麗に組み合わせていくのです。まだDTP(デスクトップ・パブリッシング)が普及する直前の時代でした。

さらに、当時は、報告書の文字などを手書きしていた、非常に字の美しいスタッフが社内にいらっしゃいました。私が転職した頃には手書きで報告書をつくることはなくなっていましたが、少し古い過去の報告書を参照すると、驚くほど美しい手書きの原稿が残されていました。

手書きだった時代、クライアントから「ここを修正してほしい」という指示が入った場合、現在のように簡単に文字を消して打ち直すわけにはいきません。ページを跨ぐような修正をしてしまうと、全体のレイアウトが崩れてしまうため、修正が発生したページの中で文字数をぴったり収める必要がありました。

たとえば、20文字分のスペースを消して、そこに25文字の修正文を入れなければならないとき、手書き職人の方々は、文字の間隔をミリ単位で少しずつ詰め、まるで最初からそうであったかのように美しく25文字を収めてみせました。あるいは、どうしても文字数が収まらない場合は、前後の文章表現自体を工夫して、意味を変えずに指定の文字数の中に収まるよう書き換える、といったことも行われていました。

それらは一つの高度な技術であり、その技術を持つプロフェッショナルが組織の中で重要な役割を担い、それに見合った対価を得ていた時代があったのです。それがおよそ30数年前の話です。


問題なのは変化の内容よりスピード

手書きからDTPへの変化と、ここ2年、あるいはこの半年の変化を比べたとき、決定的に異なるのは「適応のための猶予期間の短さ」だと感じます。

技術の変化によって仕事を失った人々が、次の新しい役割や報われる仕事を見つけるまでには、一定の時間が必要です。最終的にベーシックインカムのような社会保障制度が整い、無理に稼がなくても生きていける世界が実現するとしても、その制度設計には時間がかかります。過渡期において、仕事の選択肢を突然失ってしまう人は確実に存在します。

変化が何十年というスパンで緩やかに進むのであれば、対応できる人、若い人から順次新しい仕事へ移り、年配者は最後まで残って古い技術とともに引退を迎えるというソフトランディングも可能でした。しかし、ある日突然、白が黒に反転するような急激な変化が起こると、社会はそれについていけず、大きな混乱が生じてしまいます。

現代は昔に比べてデスクワークを行うホワイトカラーの比率が高いため、AIの進化によって直接的な影響を受ける人の絶対数が非常に多いという点も、この問題の難しさを際立たせています。


変化の速さは今の気候変動と似てる

今回のAIの急速な進化を巡る状況は、どこか地球温暖化の問題とも似ているように感じられます。

地球の長い歴史を振り返れば、現在よりも二酸化炭素濃度が遥かに高かった時代も、今よりずっと気温が高かった時代もあります。逆に、氷河期のように激しい寒冷期もありました。人間の活動とは無関係に、地球はより大きな周期の中で気候を変動させており、その中で多くの生物が絶滅と進化を繰り返してきたことは歴史的な事実です。

しかし、決定的に違うのは、その「時間スケール」です。本来であれば数万年、数百万年をかけて起こるような気候変動が、人間の活動によってわずか数百年という極めて短いスパンで引き起こされていることが問題なのです。変化そのものは地球の歴史上珍しくなくても、そのスピードが速すぎる。

私たちの生活への深刻な影響として、熱中症ももちろん怖いですが、農業の転換が追いつかず、食糧危機が起きるだろうなと思います。

たとえば、植物は自ら動くことはできませんが、何世代もかけて、より涼しい北の地域や山の高所へと生息域を広げたり、突然変異を積み重ねて暑さに適応した形態へと進化したりすることで環境の変化を乗り越える力を持っています。しかし、突然、環境が一変してしまえば、種を遠くへ飛ばすことも、進化を間に合わせることもできません。
この、「変化の本質的な内容ではなく、時間的なスケールがあまりにも小さすぎる(速すぎる)ことが問題」という点が、地球温暖化と、AIによる労働環境の変化に共通する危うさではないかと思うのです。

いずれにせよ、私たちは非常に激しい、大変な時代を生きていることは間違いありません。そして私自身は、この時代の荒波を、AIも温暖化も、無理をして乗り越えなくてもなんとか逃げ切れるかもしれない、というギリギリの世代にいます。そのことに対して、次世代へのどこか申し訳ないような、複雑な思いを抱きながら、日々の変化を眺めています。



これまでと同じ手順。
Wordにむかって喋って文字おこしデータ化し、Geminiに渡して記事にしてもらいました。カバー画像もGeminiにお任せで作ってもらいました。

のりこ(投稿主)

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