のの花だより12月号
冬の泌尿器トラブルと水分摂取
いよいよ陰極まって冬至までもうひと息、暗い朝に切なさを感じる今日この頃ですが、いかがお過ごしでしょうか?
私はといえば先週この原稿を書き上げたものがすっかり消えてしまい、かなりショックを受けていたところに末っ子がインフルエンザにかかり、あれよあれよという間に上の子たちも自分も感染して、まあまあ大変な状況でした。そんな中、昨日には何とかギリギリで体調を回復させ、今年最後の大イベントだった子どもの剣道の初試合を終え、ようやくひと心地ついたところです。
さてさて、今月のお話は、この時期に増える頻尿や、夜中にトイレに起きてしまうなどのおしっこにまつわる問題についてです。
よく高齢の方で「トイレが近くなるから水分を控えている」という声を聴くのですが、これはあまりいい対策ではないと思います。むしろ、正しい方法で水分を摂っていただくことで、身体の水分保持力を高めた方がトイレの回数も減らせるのです。
水は入れる分を減らせば出る分も減るのではありません。水分が足りないと、尿に含まれる毒素の濃度が高くなりすぎるので、身体はその危険を避けるために少しの量でも尿を排出しようとします。冬に起きる頻尿は、実はこのように体内の水分不足が原因になっているケースが少なくありません。
まさかトイレが近くなるのは水分の摂り過ぎのせいではなく、水が足りていなかったなんて!
今年私自身に起きたことを例にお話ししますと、いつも冬は全員の布団を乾燥機で温めて、湯たんぽをして寝ていたのですが、今年は子どもの習い事が夜にあって湯たんぽをいくつも用意する余裕がなく、電気毛布を使ったんです。そうしたら夜中に目が覚めてトイレに行くようになって「これが整体でいつも言っていた、水分不足でトイレが近くなる現象か!」と初めて実感しました。
高齢で電気毛布を使われている方は多いので、是非ともこの身体が渇いて尿が濃くなると頻繁に排出される仕組みを知っていただき、氣を付けて水分を摂ってもらいたいなと思います。
水分ならば何でもいいのかと言いますと、ちゃんと身体に適う飲み方とそうでない飲み方があります。11月から冬至くらいまでは塩分のある温かい汁物が吸収されやすく、冬至から節分過ぎまでは5℃以下の冷たい水を小まめに少しずつ飲むというのが基本ですが、どうも今年は早くから冷たい水が飲みたくなって、もう11月の終わりくらいから水が美味しく感じました。
ご家庭の暖房事情等で体感は異なると思いますが、冷たい水を少量ずつ飲んでみて、美味しいと感じたら身体がそれを欲している証です。多くの方に冬は温かいものを飲むものという固定観念があって熱いお茶ばかり飲んでいたりするのですが、冬の冷たい水の美味しさを知らないだけなのです。乾いた空気の中で飲む冷たい水は本当に美味しく、身体を潤してくれます。
一方、お茶やコーヒーに使う一度沸かした水はデトックスに使う死んだ水で、吸収されるのではなく体内を洗い流してザーッと出て行ってしまいます。これでは頻尿も身体の乾燥も防ぐことはできませんので、やはり冷たい水を少しずつ身体に含ませるようにして水分を保つ力、みずみずしい身体を維持してほしいと思います。
身構えと呼吸
私事で恐縮ですが10月、11月は何だか次々と身体の不調や上手くいかないことが続き、整体もあまり出来ずにおりました。
調子が悪かったことで、自分の身体に意識を向けることが多くなり、色々なセルフケアを試すことができたり、自分の身体の使い方を見直す機会にもなりました。
私の場合、特に症状が出やすいのが手、腕と胸なんです。要するに体幹の力が全く使えていなくて、あらゆることを小手先でやってしまうため疲労が蓄積してしまうんですよね。
そしてこの秋はついにテニス肘のようになってしまい、本当にもう身体の使い方を一から立て直さないといけないと思い知りました。
秋から冬にかけてというのは骨盤がだんだん閉じてくる時期で、自律神経は交感神経優位になり身体が緊張しやすくなります。私は元々が閉じやすく開きにくいタイプなので、寒くなってきてどんどん緊張が解けなくなってきました。本当にリラックスが上手くできないんです。
体感覚で氣づいたのは、仙骨と下部腰椎がカチカチに固まっているということ。最近は自分で仙骨に愉氣をするようにしていますが、意識してそこの力を抜いても、氣づくとまたすぐに緊張させているくらい無意識に癖づいています。
いつからこうなんだろうと振りかえってみると、おそらく幼児の頃からですね。4回妊娠・出産をしているのでその都度解消されてはいるはずですが、時間が経つとまた戻っているのだと思います。
そもそも私は就学前検診で栄養失調と猫背を注意されたくらい、子どもの頃からとにかく身体が全然使えていない人でした。そしてそれが劣等コンプレックスでもあり、常に世界に対して緊張し身構えて生きてきたと思います。安心して緩みきっていたって体感覚がほとんど記憶にないんですよ。むしろ子どもの頃は車に乗ってもずっと前のめりで、背もたれには全く身を預けていませんでした。
そんな私のような副交感神経がうまく働けない人、呼吸が浅く骨盤で言えば右下がりタイプの方は整体を受けている間ものすごく深く眠られたり、手を当ててほんの些細な言葉がけで涙が流れたりします。涙が流れるのは副交感神経の働きが高まった証です。
私も整体を受けていて何度も泣いたことがありますよ。「お母さんは大変ですよね」くらいの全然何気ない一言です。それが愉氣なんです。
そしてそういう人は、普段ずっと緊張していて無意識に自分に厳しくし続けているんですね。
このような方は特に冬場は交感神経優位になりがちなので、肘湯などでリラックスすること、ポカンとする時間を取り入れてください。もちろん整体、愉氣は大いにおすすめです。骨盤の弾力を取り戻すことで自律神経の働きが整い、無意識の緊張が安心に変わります。
この度の秋からの不調で、自分がずっと緊張体質だったこと、呼吸が浅く身体のパフォーマンスが悪いし身体の使い方も下手だったことをつくづく実感したので、今は少しずつ身体のあちこちに意識を向けつつ、動かせていなかった部分の開発に取り組んでいます。
意識してみると、自分の身体なのに、全く使っていない骨や筋肉のなんと多いことかと呆れるほどです。その部位たちはきっと拗ねていますよね。逆に働かされ過ぎて疲弊している所も。せっかく持って生まれた身体なのに全然使えていない部分がたくさんあるなんてもったいないことですよね。
そんなわけで、2026年の目標は身体全体を連動して使えるようになって整体の腕を上げることに決めました。皆様どうぞよいお年をお迎えください。
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