静かに心を侵食するサスペンスミステリー_レモンと殺人鬼/くわがきあゆ
今回は「静かに心を侵食するサスペンスミステリー」の紹介です。
第21回『このミステリーがすごい!』大賞 文庫グランプリを受賞した作品ですので面白い事間違いないでしょう。
これから本を読む方も既に読んだ方も記事を読んでいただけると幸いです。
以下、「作者」「概要」「物語のあらすじ」「感想」が続き、ネタバレはありません。
『レモンと殺人鬼/くわがきあゆ』
作者
くわがき あゆさん
生年月日:1987年
出生地:京都府
最終学歴:京都府立大学卒業
主な受賞歴:2021年 第8回暮らしの小説大賞 《焼けた釘》
概要
文庫本発売日:2023年4月6日
出版社(単行本・文庫本の順):宝島社・宝島社文庫
主な受賞歴:2022年 第21回『このミステリーがすごい!』大賞 文庫グランプリ
物語のあらすじ
「どんでん返しが大好きな私にとって最高の作品でした!
最初から最後まで、物語にどんどんと引き込まれていき、そしてある一文で鳥肌が立ちました。
狂気に満ちた人間たちに翻弄されて、読み終わったあとは放心状態になります。
沢山伏線がはってあるので、何度も読み返したくなる作品です!」――齋藤なぎさ(女優・声優)
「二転三転四転五転の展開にねじ伏せられました」――瀧井朝世(ライター)
十年前、洋食屋を営んでいた父親が通り魔に殺されて以来、母親も失踪、それぞれ別の親戚に引き取られ、不遇をかこつ日々を送っていた小林姉妹。
しかし、妹の妃奈が遺体で発見されたことから、運命の輪は再び回りだす。
被害者であるはずの妃奈に、生前保険金殺人を行なっていたのではないかという疑惑がかけられるなか、妹の潔白を信じる姉の美桜は、その疑いを晴らすべく行動を開始する。
感想
家族という極めて身近な存在を軸に、人の心の歪みや危うさを丁寧に描いたサスペンスミステリーです。
物語は静かに進んでいきますが、読み進めるほどに違和感が積み重なり、やがてそれが大きな波となって押し寄せてきます。
そして、中盤から終盤にかけては怒涛の展開が待っています。
登場人物の心理描写が非常に細やかで、「なぜそう行動したのか」を考えながら読む楽しさがあります。
派手な演出ではなく、日常の延長線上にある恐怖がじわじわと迫ってくる点が印象的でした。
とてもとても残酷な境遇だなと感じました。
読み終えたあとにはタイトルの意味を改めて考えたくなり、静かな余韻が長く残る一冊です。
ミステリーが好きな方はもちろん、人間ドラマとしても読み応えのある作品だと感じました。
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