あなたの心を揺さぶるAIと愛のミステリー小説_はるか/宿野かほる
今回は「あなたの心を揺さぶるAIと愛のミステリー小説」の紹介です。
以前紹介した『ルビンの壺が割れた』を書いた宿野かほるさんの作品です。
最近話題のAIのミステリーなので、興味がある方は是非ともご覧ください。
前作の『ルビンの壺が割れた』とは関連がありませんので『はるか』から読んでも充分楽しめます。
これから本を読む方も既に読んだ方も記事を読んでいただけると幸いです。
以下、「作者」「概要」「物語のあらすじ」「感想」が続き、ネタバレはありません。
『はるか/宿野かほる』
作者
宿野 かほるさん
覆面作家の方です。
生年月日、出身地、学歴などのプロフィールは一切公表されていません。
デビュー作『ルビンの壺が割れた』を発表した際も、「新人作家・情報非公開」として登場。
幻冬舎の担当編集者も「本人の強い希望で、素性を明かしていない」とコメントとの事。
概要
単行本発売日:2018年6月22日(単行本刊行)
文庫本発売日:2021年9月29日頃(新潮文庫版)
出版社:新潮社
物語のあらすじ
賢人は小さな頃から海岸で、水入りメノウを探していた。
ある時、何年も見つからなかったそれを、初めて会った少女が見つける。
彼女の名は、はるか。
一瞬で鮮烈な印象を残した彼女を、賢人はいつしか好きになっていた。
だが、はるかはその後、両親の都合で渡米。
それ以来会うことができないまま、二人は大人になる。
そして偶然、再会を果たす。
運命に導かれるように二人は結婚し、幸せな日々を送る。
しかし、その日々は1年後、突如として終わりを告げた。
それから10年余り。
賢人は天才的な人工知能研究者として仕事に邁進、やがて独立するまでになり、優秀な秘書の女性と再婚もする。
そんなある日、賢人はふとしたきっかけから、画期的なAIを思いつく。
社内の優秀な人材を結集し、やがて完成したAIは、「HAL-CA」と名付けられた。
それは、世界をも変える可能性を秘めた、完璧なAIであるはずだったが――。
感想
最愛の人との再会を願う心と、そこに介在する人工知能という技術的・倫理的な要素を描いた作品です。
「再び会いたい」という強い思いを持つ主人公の行動を通じて、読者は喪失感や愛情、そして現代社会で進化しつつあるAI技術との関わりについて考えさせられます。
物語は前作の『ルビンの壺が割れた』と同様に、ページをめくる手が止まらない展開で、感情の揺れや葛藤が丁寧に描かれていると感じました。
ですます調で読みやすく、SF的な側面と人間ドラマの融合が魅力的な作品です。
↓こちらの文章、正しく読めますか?
大根とニンジンとホウレソンウは野菜である。
上の文章に「ホウレンンソウ」とは書いてないんですよ。
そんな感じで人間の脳に関するメカニズムも作中で描かれています。
読後は、登場人物の思いと技術の未来について思いを巡らせる余韻が残る一冊です。
まだ読んでいない方に是非とも手に取ってほしい作品です。
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