その違和感、最後にすべて回収される短編集_クラリネット症候群/乾くるみ
今回は「その違和感、最後にすべて回収される短編集」の紹介です。
作者の乾くるみさんらしさ全開の作品だと思います。
仕掛けが本当に面白い!!
これから本を読む方も既に読んだ方も記事を読んでいただけると幸いです。
以下、「作者」「概要」「物語のあらすじ」「感想」が続き、ネタバレはありません。
『クラリネット症候群/乾くるみ』
作者
乾 くるみさん
生年月日:1963年10月30日
出生地:静岡県静岡市
最終学歴:静岡大学理学部数学科卒業
主な受賞歴:1998年メフィスト賞『Jの神話』
概要
文庫本発売日:2008年4月4日
出版社:徳間書店
物語のあらすじ
ドレミ…の音が聞こえない?
巨乳で童顔、憧れの先輩であるエリちゃんの前でクラリネットが壊れた直後から、僕の耳はおかしくなった。
しかも怪事件に巻き込まれ…。
僕とエリちゃんの恋、そして事件の行方は?(「クラリネット症候群」)。
男子に身体を乗っ取られた女子高生の行く末は…?(「マリオネット症候群」)。
二編とも、驚愕のラストに驚くこと間違いなし!
『イニシエーション・ラブ』『リピート』で大ブレイクの著者ならではの仕掛けに満ちたミステリー!
感想
本作は、乾くるみさんらしい“仕掛け”が存分に楽しめる作品です。
収録されている2作品はどちらも独立した物語でありながら、それぞれに異なる驚きが用意されています。
まず「マリオネット症候群」は、その設定自体に強いインパクトがあります。
読み進めるうちに「これはどういうことなのか」と考えさせられ、物語の根幹に触れたときの驚きは印象的でした。
一方で表題作「クラリネット症候群」は、派手さというよりも“設定の妙”が光る作品です。
読み終えた後に「ああ、そういうことか」と静かに納得させられる構造で、非常に巧妙に組み立てられていると感じました。
どちらの作品にも共通しているのは、読者の思い込みをうまく利用する構成です。
気づいた瞬間に見え方が変わる、この作家ならではの読書体験をしっかり味わうことができます。
短編でありながら満足感が高く、ミステリーの“仕掛け”を楽しみたい方には特におすすめできる一冊です。
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