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昨日を置いて、今日を歩く。夜明け前の散歩が私を「私」に戻してくれる。

まだ暗いうちに

朝起きると、まずは犬の散歩。
着替えて、顔を洗って、保湿だけ。
まだ暗いうちに、家を出る。


夜と朝のあいだ

朝の、日の出少し前の空。
まだ一日が始まる前で、
音も気配も、どこか薄い。

街は静かなままなのに、
空だけが、ひと足先に動き出しているように見える。

ピンクと淡いグレーのあいだ。
夜と朝の境目にある、あの色。


一人と一匹の世界

今の時期はとても寒いから、
外にいる人もまばらだ。

暗い道を、一人と一匹で歩いていると、
最初はこの世界に
わたしたちしかいないような気がしてくる。


いつもの朝へ

でも、少し歩くと、
遠くで車の音が聞こえはじめて、
誰かの家の明かりが灯り、人の気配が増えてくる。

静かな世界から、いつもの朝の世界へ。
境界線を越えるように、
気づかないうちに、一歩ずつ足を踏み入れている。


気持ちがほどける道

たとえ昨日、少し嫌なことがあったとしても、
この道を歩いているうちに、
気持ちはだんだん落ち着いてくる。

吐き出す息は白く、吸い込む空気は刺すように冷たい。
けれどその冷たさが、
眠っていた頭と心を、心地よく、まっさらな状態に冷やしてくれる。


今日を始めてもいい、という感覚

何かが劇的に解決するわけではない。
それでも、昨日の重たい気分をそのまま
今日に持ち込まなくていいような、
「今日をまた新しく始めてもいいんだ」という許可をもらえるような、
そんな感覚になる。


朝の公園で

公園の入り口には、
毎朝、年配の人たちが集まっている。
これからラジオ体操。

「おはようございます」
挨拶をして通りすぎると、
「寒いのにえらいねー」
愛犬に声をかけてくれる。


顔馴染みの挨拶

少し先には、高齢者というには
ちょっと若々しすぎる三人連れ。
公園を一周する、いつものウォーキング。

顔馴染みなので、
ここでも自然に「おはようございます」が交わされる。


生きる、という積み重ね

朝の公園にいる人たちは、年齢層が少し高め。
若い人たちはきっと、
朝はもっと慌ただしい時間を過ごしている。

でも、人生の大先輩たちがこうして元気に朝を動いている姿を見ると、
「生きるって、こういう積み重ねなんだな」と
背中を押されるような気持ちになる。

この何気ない挨拶も、
私を社会につなぎ止めてくれる大切な糸だ。


昨日を置いて、今日を歩く

気づけば、あたりはすっかり明るくなっている。
愛犬のともだちも、ぽつぽつやってくる。

「おはよう」

さあ、新しい一日が本格的に始まる。

昨日を置いて、今日を歩く。

わたしにとってのウェルビーイングな時間は、
こんな朝の、静かで、でも確かな体温を感じる散歩の中にある。

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