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同じマンションでも価格が違う理由。眺望と階層で不動産価格はどう変わるのか?


福岡で不動産売却を専門にしている野口です。

本日は、マンションの「眺望」や「階層」によって、不動産価格がどのように変わるのかについてお話しします。

不動産の査定をしていると、同じマンション内であっても、1階の住戸と高層階の住戸では価格差が大きく出ることがあります。

同じ住所。

同じマンション。

同じような間取り。

それでも、階数やバルコニーから見える景色によって、買主様の印象は変わります。

そして、その印象の違いが価格に反映されます。

ただ、ここで大切なのは、単純に「高層階が良い」「低層階が悪い」と考えないことです。

不動産の価値は、価格だけではありません。

その部屋が、誰にとって、どのような暮らしを実現できるのか。

将来、その価値が保たれやすいのか。

買主様にとって納得できる理由があるのか。

私は、そこまで含めて査定することが大切だと思っています。

1階の部屋が悪いわけではない


まず最初にお伝えしたいのは、1階の部屋が悪いという話ではありません。

ただ、一般的なマンション査定では、1階住戸は高層階と比べると価格が割安に見られやすい傾向があります。

理由としては、

・外部から侵入されやすいイメージがある  
・人の出入りや視線が気になりやすい  
・眺望が抜けにくい  
・日当たりや風通しが上階より劣るケースがある  

といった点が挙げられます。

買主様がマンションを探すとき、部屋の中だけを見るわけではありません。

窓の外に何が見えるのか。

道路や隣地からどれくらい見られるのか。

日中に明るいのか。

風は通るのか。

そういった生活の感覚まで含めて判断されます。

そのため、同じマンション内でも、1階と高層階では査定価格に差が出ることがあります。

一方で、1階には1階の良さがあります。

たとえば、小さなお子様がいるご家庭であれば、下の階への足音を気にせず生活しやすいという安心感があります。

エレベーターを使わずに出入りできるため、買い物帰りやベビーカーの移動がしやすいというメリットもあります。

また、専用庭やテラスがある住戸であれば、マンションでありながら戸建て感覚で暮らせる点を魅力に感じる方もいらっしゃいます。

つまり、1階だから価値が低いというよりも、その部屋の価値を誰に向けて伝えるべきかが重要です。

価格だけで見ると割安でも、暮らし方によっては十分に魅力のある部屋になります。

階層が上がると価格も上がりやすい理由


マンションでは、一般的に階層が上がるほど価格も上がりやすくなります。

以前は、1階層上がるごとに30万円から50万円程度の価格差をつけて査定するケースが多かった印象です。

新築マンションの分譲価格を見ても、階数ごとにその程度の差がついていることがよくありました。

しかし最近は、福岡でもマンション価格そのものが上がっています。

そのため、都心部の新築マンションでは、1階層違うだけで100万円単位の価格差が出るケースもあります。

なぜ上の階の方が高く評価されやすいのか。

一番わかりやすい理由は、眺望です。

高層階になるほど、バルコニーからの景色が抜けやすくなります。

目の前に建物がなく、空が広く見える。

遠くまで見渡せる。

夜景がきれいに見える。

こういった要素は、図面や面積だけでは表現しにくい価値です。

不動産価格は、単純に平米数だけで決まるものではありません。

同じ70㎡でも、目の前が建物でふさがれている部屋と、空が広く抜けている部屋では、住んだときの満足感が変わります。

そして、その満足感が買主様の購入判断に影響します。

私は、眺望や階層による価格差は、単なる「上階プレミアム」ではなく、暮らしの快適さや将来の安心感に対する評価だと思っています。

眺望は将来変わることがある


査定で大切なのは、今の眺望だけではありません。

将来、その眺望が保たれるかどうかも重要です。

特に福岡市中心部のような商業地では、周辺で新しいマンションやビルが建つことがあります。

建築当時は目の前が開けていたとしても、数年後に大きな建物が建ち、バルコニーからの景色が変わることもあります。

低層階の場合、目の前に建物が建つと、

・眺望が遮られる  
・日当たりが悪くなる  
・風通しが変わる  
・圧迫感が出る  

といった影響を受ける可能性があります。

一方で、高層階であれば、周辺に建物が建っても影響を受けにくい場合があります。

もちろん、高層階であれば絶対に安心というわけではありません。

ただ、周辺開発の影響を受けにくいという意味では、一定の安全域があると考えられます。

ここは、売却査定でも購入判断でも大切な視点です。

今見えている景色だけでなく、将来その景色がどう変わる可能性があるのか。

不動産は長く使うものですので、今だけでなく、将来の変化まで見ておく必要があります。

査定では現地でバルコニーからの眺望を確認する


私が訪問査定をする際は、必ず現地でバルコニーからの眺望を確認します。

机上査定でもある程度の価格は出せます。

過去の成約事例、現在の売出事例、築年数、面積、駅距離などを見れば、大まかな相場は分かります。

ただ、眺望や日当たり、風通し、隣地との距離感は、現地に行かないと分かりません。

写真では明るく見えても、実際に行くと隣の建物が近く、圧迫感があることもあります。

反対に、図面上では普通に見える部屋でも、実際にバルコニーに出ると想像以上に景色が抜けていることもあります。

現地では、

・目の前に建物があるか  
・隣地との距離は近いか  
・空がどの程度見えるか  
・日当たりはどうか  
・風通しはどうか  
・道路や人の視線は気になるか  
・将来、目の前に建物が建つ可能性はあるか  

といった点を確認します。

不動産査定は、単に数字を当てはめる作業ではありません。

売主様が大切にしてきた不動産を、次の買主様にどう引き継ぐかを考える仕事です。

だからこそ、価格の根拠を丁寧に確認する必要があります。

容積率を見ると、将来の建物リスクが見えやすい


眺望や日当たりを考えるうえで、容積率という考え方も重要です。

容積率とは、簡単にいうと、その土地にどの程度の大きさの建物を建てられるかを示す割合です。

たとえば、100㎡の土地に対して容積率が400%であれば、原則として延べ床面積400㎡までの建物を建てられるという考え方になります。

厳密には、前面道路の幅員や建物用途、共用廊下、エレベーター、駐車場部分など、細かいルールがあります。

ただ、一般的な理解としては、容積率が高いエリアほど大きな建物が建ちやすい、と考えていただければ分かりやすいです。

福岡市の天神、博多、薬院周辺などの商業地では、容積率が400%から500%程度のエリアも多くあります。

また、再開発や都市計画による緩和を受けたエリアでは、さらに高い容積率が適用されるケースもあります。

このようなエリアでは、将来的に周辺で大きなマンションやビルが建つ可能性があります。

反対に、低層住宅地では容積率が80%や100%に抑えられている地域もあります。

そのようなエリアでは、大きな建物が建ちにくく、落ち着いた住環境が守られやすいというメリットがあります。

つまり、容積率を見ることで、そのエリアが今後大きく変わる可能性があるのか、住環境が守られやすいエリアなのかをある程度判断できます。

これは、売却価格を考えるうえでも、購入後の安心感を考えるうえでも大切です。

タワーマンションの低層階は割安に見えることもある


タワーマンションの場合、高層階ほど価格が高くなる傾向があります。

ただ、私は低層階にも別の価値があると思っています。

たとえば、2階や3階などの低層階は、同じマンション内でも比較的割安に見えることがあります。

タワーマンションの魅力は、眺望だけではありません。

・エントランスの高級感  
・共用施設  
・管理体制  
・セキュリティ  
・立地  
・建物のブランド性  

こういった部分は、低層階でも高層階でも基本的には共通して使える価値です。

眺望を最優先する方であれば高層階が魅力的です。

一方で、眺望よりも立地、管理、共用施設、資産性を重視する方であれば、低層階を割安に購入するという考え方もあります。

実際に、不動産業者や投資目的の買主様の中には、タワーマンションの低層階をあえて狙う方もいらっしゃいます。

高層階のプレミアム価格を避けながら、マンション全体の価値を享受できるからです。

不動産は、常に高いものが正解とは限りません。

大切なのは、自分の目的に対して価格と価値が合っているかどうかです。

これは売却でも購入でも同じです。

法人購入や相続対策で見られることもある

タワーマンションの高層階は、法人購入や相続対策の観点で検討されることもあります。

マンションの場合、同じ建物内でも高層階ほど販売価格が高くなる傾向があります。

一方で、土地の持分は専有面積に応じて決まるため、高層階だからといって土地持分が大きく増えるわけではありません。

そのため、高層階の住戸は、価格に占める建物部分の割合が大きく見られやすいという考え方があります。

建物部分については減価償却の対象になるため、法人で購入する場合に検討材料になることがあります。

また、過去には相続税対策としてタワーマンションを購入される方もいらっしゃいました。

ただし、税務上の取り扱いは年々見直されています。

節税目的だけで不動産を購入するのは、私は慎重に考えた方がいいと思っています。

税金が下がるかどうかも大切ですが、それ以上に、その不動産自体に価値があるのか。

将来売却しやすいのか。

家族や法人の資産設計として無理がないのか。

ここまで含めて考える必要があります。

節税は目的ではなく、結果の一部です。

不動産そのものの価値を見ずに、税務メリットだけで判断すると、あとで出口に困ることもあります。

このあたりは、不動産会社だけでなく、税理士などの専門家にも確認しながら進めることをおすすめします。

査定では「階数」だけで判断しない


ここまで、階層や眺望による価格差についてお話ししてきました。

ただ、実際の査定では、階数だけで単純に価格を決めるわけではありません。

同じ10階でも、

・目の前が抜けている10階  
・隣の建物が近い10階  
・南向きの10階  
・西向きの10階  
・大通りに面した10階  
・静かな住宅地側を向いた10階  

では、評価が変わります。

また、同じ低層階でも、

・専用庭がある  
・角部屋で明るい  
・道路からの視線が入りにくい  
・下階への音を気にしなくてよい  
・エレベーターを使わずに出入りしやすい  

といった魅力があれば、買主様に選ばれやすくなることもあります。

不動産査定で大切なのは、条件を機械的に足し引きすることではありません。

その部屋の強みと弱みを整理し、どの買主様にとって価値があるのかを考えることです。

そして、売主様にも買主様にも説明できる価格にすることです。

高く見せるだけの査定は、長期的には信用を失います。

反対に、安く見すぎても売主様の利益を損ないます。

大切なのは、売れる可能性と納得感のバランスです。

売却時は眺望や階層の魅力をきちんと伝える


売却をする際は、眺望や階層の特徴をきちんと伝えることが大切です。

高層階であれば、

・バルコニーからの眺望  
・日当たり  
・風通し  
・周辺建物との距離感  
・夜景や開放感  
・将来の建物影響を受けにくい点  

などを写真や文章で分かりやすく伝える必要があります。

低層階であれば、

・出入りのしやすさ  
・子育てのしやすさ  
・専用庭やテラスの魅力  
・価格の割安感  
・共用施設を同じように使えるメリット  
・災害時や停電時に階段移動しやすい点  

などを伝えることで、買主様に魅力が届きやすくなります。

不動産売却では、弱点を隠すのではなく、その物件に合う買主様に向けて、価値を正しく伝えることが大切です。

売却は、単なる現金化ではありません。

売主様が大切にしてきた住まいや資産を、次の方へ引き継ぐ行為です。

だからこそ、価格だけではなく、その部屋が持っている意味や暮らしのイメージまで伝える必要があります。

私はそこまで含めて、不動産売却の仕事だと思っています。

まとめ


同じマンション内でも、階層や眺望によって価格は変わります。

高層階は、眺望、日当たり、風通し、将来の建物リスクの受けにくさなどから、価格が高くなりやすい傾向があります。

一方で、1階や低層階にも、子育てのしやすさ、出入りのしやすさ、専用庭やテラスの魅力、価格の割安感といったメリットがあります。

大切なのは、階数だけで良い悪いを判断しないことです。

その部屋から何が見えるのか。

将来、目の前に建物が建つ可能性はあるのか。

日当たりや風通しはどうか。

その階数を魅力に感じる買主様はどのような方なのか。

そして、その価格には説明できる価値があるのか。

ここまで見ていくことで、より現実的な査定価格が見えてきます。

不動産の価格は、数字だけで決まるようで、実際には人の暮らしや安心感、将来の選択肢まで含めて決まります。

だからこそ、私は査定をするときに、価格だけではなく価値を見たいと思っています。

福岡県内で不動産売却を検討されている方は、私が直接現地に伺って無料査定を行っております。

「まだ売るかどうか分からないけれど、今の価値を知っておきたい」

「机上査定だけでなく、実際に部屋を見たうえで価格を知りたい」

という方も、お気軽にご相談ください。

眺望、階層、日当たり、将来の建物リスクまで含めて、現地で確認しながら査定いたします。

本日の内容が、少しでも参考になればうれしいです。

動画はこちら

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