Archive 006|誰もいない踏切
夜の踏切には、
昼間とは違う時間が流れている。
人はいない。
車も来ない。
遠くの家には、
もう灯りが消えている。
それでも踏切は、
そこに立っている。
赤い光が、
静かに点滅する。
誰も見ていなくても、
信号は変わる。
電車が来る。
警報機が鳴る。
線路の向こうから、
一瞬だけ光が近づいてくる。
そして、
電車は通り過ぎる。
音が遠ざかる。
踏切の音も止まる。
また静かになる。
何事もなかったように。
夜の街には、
そういう場所がたくさんある。
誰も見ていないのに、
灯りがついている。
誰も通らないのに、
信号が変わる。
誰も待っていないように見えるのに、
時刻表は次の時間を示している。
街は、
人が眠っている間も動いている。
もしかすると私たちは、
昼間だけが街の時間だと思っているのかもしれない。
でも、本当は違う。
誰かが帰ったあとにも、
街には夜が残っている。
誰かが眠ったあとにも、
線路は続いている。
そして誰も覚えていないような場所に、
その夜を過ごした人の気配だけが残っている。
夜の踏切を通ったこと。
赤い光を見たこと。
電車が通り過ぎるまで、
ほんの少し立ち止まったこと。
そんな小さな出来事は、
わざわざ記録されることもない。
だからこそ、
Noctomoは記録しておきたい。
特別ではない夜。
名前のない場所。
誰にも気づかれなかった時間。
そこにも、
確かにひとつの夜があった。
Collect the Quiet Nights.
静かな夜を、未来へ残す。
This night continues on YouTube.
この夜の続きを、映像で。
