【第413回】 Data Cloud : CRM と SFMC データストリームの手動フル更新
個人的には、2025 年 11 月の Data Cloud 新機能リリース の中で、最もインパクトがある改修 だと思っていますが、CRM と Marketing Cloud Engagement 双方のデータストリームにおいて、手動で「フル更新」(Full Refresh)ができるようになりました。
Marketing Cloud Engagement 側は 11 月から既に実装されていましたが、CRM 側については 12 月 10 日(本日)より対応が開始されました。🎉
これまでの苦労…
これまでフル更新を行うには、次のような(裏)技 が必要でした。
標準の 2 週間に一度のフル更新を待つ(※これは標準です)
サポートに依頼(承認作業があり 1 週間かかることも…)
無理に項目を新規で接続して強制的に更新させる(裏技)
無理に項目を削除して強制更新させる(裏技)
…など、どれも時間のかかる運用でカバーするしかありませんでした。
これからは、ボタンひとつでOK
画面上のボタンから
フル更新(全件入れ替え)
差分更新(通常)
を自由に選択できます。


何がメリットなのか
例えば CRM の数式項目のロジックを変更した場合、CRM 側の数式項目の値は更新されても、「最終更新日」が変更されません。
すると Data Cloud 側では「更新された」と認識されず、データが渡らないケースがありました。
Tips:Data Cloud の差分更新は「最終更新日」が変更されたレコードのみを更新します。「最終更新日」とは以下の日時データです。

従来は、開発者コンソールなどから強引に項目更新処理を実行するなどの処理が必要でしたが、今回のフルリフレッシュで すべてが一気に解決します。
フルリフレッシュの動作と更新間隔
フル更新を行うと、一度データが削除され、最新データで丸ごと再構築されます。つまり、常に「最新状態」が手に入ります。
また、今回の改修に伴い、データストリームのフル更新の間隔が 2 週間から変更されて、以下の中から選択できるようになりました。
更新なし
10 日間(※ 新しいデフォルト)
25 日間
50 日間
以下の手順で変更できます。


しかも「無料」!
2025 年 8 月 12 日までは、CRM からのデータ処理は都度課金が発生していましたが、現在は 無料で何度でも更新可能 です。
つまり実質、「リフレッシュし放題」となります。
いかがでしたでしょうか。
この新機能は、完全にゲームチェンジャーと言えます。
開発スピードが劇的に向上しますし、データ同期の検証・突合せ・トラブル対応も、これだけでかなり楽になります。
待ちに待った神アップデートだと思いますので、ぜひお試しください。
注意:
神アップデートではありますが・・・、データストリームのフルリフレッシュは、ID 解決時のコストに大きく影響します。
Unified Individual を活用する環境(Marketing Cloud Next など)では、開発段階では許容できる場合もありますが、本番運用においては極力フルリフレッシュを避ける運用が重要です。こちらの記事を参考にしてください。
今回は以上です。
