福建逍遥12・5階建てで700年の歴史を持つ土楼の存在を知る(旅はいつも新発見!)
たった一泊ながらも、十分に雰囲気を満喫できた田螺坑での一夜。朝になり、民宿のご主人お勧めの別の土楼を連れて行ってもらった。
そこは「裕昌楼」という土楼で、なんと元の時代に創建されたものだという。

創建は1308年と信じられないくらい古い。もちろん、修復を重ねてきたのだろうが、それにしてもすごい歴史だ。客家の知恵が詰まったこの土楼の存在自体が、土楼の堅牢ぶりを静かに語っている。

田螺坑土楼は、高くても3階までしかないのだが裕昌楼は、なんと5階まであるのだ!

田螺坑以上の壮観な光景に、息を呑む思いがする。今なお客家人たちの住まいなのはもちろんだが、まるで祝祭の広場のような静かなのに華々しい空間。こんな空間、現代ではもう新たに作れないだろう。

裕昌楼の内部には、屋台のような食堂は、派手な商店がほとんどない。小商いの小さな店が、ややひっそりと並んでいるだけだ。土楼の外側には、商店や飲食店がたくさんあるのだが、内部の異空間ぶりが比較的守られているのも嬉しい。

裕昌楼がある村はとても小さい(夜になったら、本当に静かだと思う)。が、そこで偶然、地元の結婚式な様子を垣間見ることができた。

「恭祝」「百年好合」といった、おめでたい言葉が見える。そして、披露宴の場所と思しき場所には、たくさんの人が集まっている。都会に行った親戚・友人も里帰りしているのだろうか。
国どうしはいろいろギスギスしているところもあるが、このような婚礼に出会うと心も温かくなるものだ。

さて、この裕昌楼。交通アクセスはどうなっているのか?実はここまで来てようやく、公共交通機関のアクセスが大体わかった。
前日にバイタクに乗った旅行センターが土楼群をめぐる観光バスがあるのだ。日中30分~1時間くらいの間隔で土楼群を結ぶバスがあるのだ。ただし時刻表はなく、バスは時間通りに来るとは限らない。まあ、急ぐ旅ではないから、ゆっくり待とう。ただし、来るバスが山の方へ行くのか、里へ降りるのかは、運転手に聞いたほうがよい。

バスターミナル前の広場には、たくさんの柿餅(干し柿)が干されていた。台湾でも、新竹県の山間部などでは柿餅の生産が盛んだが、作り方は少し違うようだ。

さあ、バスがやって来た。昨日バイタクに乗って眺めた風景を逆方向に眺める。また、これらの里に来る機会はあるだろうか?いや、きっとあるに違いない。
