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画廊の現場で見た『作品販売のNG集』

良い作品なのに、なぜ売れないのか

作品が売れない理由を、才能だけで片づける人は多い。

「まだ作品が弱い」、「知名度がない」、「時代に合っていない」、「お客様に見る目がない」

どれも間違いではない。

ただ、画廊の現場に長く立っていると、それだけでは説明できない場面に何度も出会う。

作品は悪くない。
むしろ、良い。

お客様も足を止めている。
価格も聞いている。
家に掛けた時の話までしている。
何度も作品の前に戻ってくる。

それなのに、最後の最後で売れない。

こういう時、原因は作品そのものではなく、
作品とお客様の間に入った言葉や態度
にあることが多い。

私は大阪・豊中の出身で、大学では油画を専攻していた。

本当は画家になりたかった。
しかし大学時代、自分より明らかに才能のある人間を何人も見た。


自分は描く側で頂点を取る人間ではない。
それなら、作品と作家を社会に接続する側で勝負しよう。

そこから銀座のギャラリーに入り、10年後に独立した。
今の画廊を立ち上げて、9年目になる。

数値分析や市場を見ることは得意だ。
一方で、情熱が入りすぎて言い方が厳しくなることもある。

だからこそ、作品販売については綺麗事だけを書くつもりはない。

作品が売れる時には理由がある。
売れない時にも理由がある。

この記事では、大学では教わらない、現場でしか見えない「売れない理由」について書く。

年齢や職業、会話の流れは一部ぼかしている。
ただし、現場で起きる空気感はかなり実態に近い。

作家自身にも、販売する側にも、かなり耳の痛い話になると思う。


1. 63歳の経営者男性。売れなかった理由は、説明の多さだった

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