完璧じゃないほうが、人の心を動かすことがある。——長男が教えてくれた「余白」のちから。
長男が小学2年生のときのことです。
久しぶりの日本で、絵画コンクールに挑戦してみることにしました。
応募数は万単位の、全国紙に大きく広告が載るほどの絵画コンクール。
「挑戦すること自体が一つのイベント」。
それが、我が家のスタイルでした。
ですから軽い気持ちでの挑戦です。
3年ぶりに日本に帰ってきて、また絵画コンクールに出すことにわくわくしていた長男。
自分の夢を書いたその絵はとてものびのびしていて、「これ、いいなあ」と思いながら出品したのを覚えています。
子どもには自由にのびのびと描かせるのがモットーの、のびしろ家。
だから私はその時も、こどもの絵の「チェック」なんてしませんでした。
まさかそのことが、思いがけない展開を生むとは知らずに——。
長男の作品は、なんと全国最優秀賞6人の中に選ばれました。
私達は静岡県で行われる表彰式に、招待してもらいました。
会場には長男の絵が額に入ってうやうやしく飾られています。
「わあ、こんなにステキに飾られて、嬉しいね!」
私達家族は、とても幸せな気持ちでその絵をまじまじと見ました。
そして——私は息をのみました。
絵の一部に、絵の具が塗られていない白い部分があったのです。
「ここ、どうしたの?」と聞くと、
「あ、そこ塗るの忘れちゃったの」と長男。
周りには、同じように賞をとった家族がいる、そんな中。
私はつい、「それ、大きい声で言わないで!」と言ってしまいました。
正直、「失敗したのに賞をもらうなんて、ちょっと恥ずかしい」と思ったのです。
でも、その後の表彰式で、審査員の先生はこうおっしゃったのです。
——あえて絵の具を塗らなかったこの部分が、全体の中で光っている、と。
塗り忘れたと思っていたその白い部分が、
実は、絵に「光」を生んでいたのです。
その瞬間、私は気づいたのです。
審査員の先生は、その「完璧じゃない部分」に魅力を感じてくださった。
完璧じゃなくても、人の心に届くものがある。
むしろ「余白」こそが、見る人の想像を広げ、心を動かすのかもしれない。
この体験が、私の中に残っていた「完璧」のものさしを、やさしく溶かしてくれました。
それからますます、私は親子の心地よさを作る「余白」について考えることになるのです。
それまでも私はずっと、「完璧じゃない育児」をしてきました。
でもあの日の「塗り忘れた白」が、
その選択を「間違いじゃなかった」と教えてくれた気がします。
完璧さを手放すほどに、見えてくるものがある。
子どもの中にも、自分の中にも。
→そんな思いを込めて綴ったのが、こちらの記事です。
私はこれからも、親子の幸せを「ぜんぶ欲しい」と思うあなたに、
地頭を育てる「のびしろ育児」を届けていきます!
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