言葉が消えていく世界で、私は何を残せるだろう
感性で選び、祈りのように手渡す10冊――未来への静かな贈り物
――「一人10冊倶楽部」に参加した理由と、書籍を未来へつなぐためにできること
ある日、私は心が揺さぶられるような問いかけに出会いました。
それは「一人10冊倶楽部」というプロジェクトのリーダーからのメッセージでした。
「知の格差を減らし、智の豊かさを未来につなげたい」
この言葉に、私はまず“感情で反応”しました。
そして、その瞬間、長いあいだ自分の中でくすぶっていた“ある仮説”が立ち上がってきたのです。
活字の喪失が意味するもの――私たちが本当に失いつつあるのは?
私は新聞社に勤めており、活字離れの進行を肌で感じている一人です。
紙の新聞は年々発行部数が落ち込み、若い世代だけでなく、中堅層までもが「無料で読めるネット記事」へと流れていく現実があります。
「時代の流れだから仕方がない」と割り切ることもできるでしょう。
でも、私はどうしてもこの現象を、単なる“メディアのシフト”では片づけたくありませんでした。
なぜなら、活字離れは単なる情報取得の変化ではなく、「内面の静けさ」と「深い対話の力」の喪失につながっているように思うからです。
活字を読むという行為は、
他者の思考と静かに向き合い、
自分の感情を確かめ、
何度も「本当だろうか?」と問い直す、深く、やわらかい自己対話の時間です。
思考の浅さと感情の奔流――社会に起きている“内面の空洞化”
最近の社会を見ていると、「感情」で動き、「短絡的な構図」に飛びつく場面が増えていると感じます。
炎上 → 反動 → 忘却
善悪の単純化
対話よりも断定
これは、“偶然の出来事”ではなく、私には構造的な課題のように見えました。
“知の土台”が崩れると、社会は不安定になる
私の中には、以下のような**循環構造(システム)**が浮かびました:
活字が読まれなくなる(=思考と想像の土壌が痩せる)
単眼的な理解や、断片的な知識が社会に溢れる
偏った感情・単純な因果への依存が加速
社会が“反応的”に振り子のように揺れる
対症療法的な対立や対話の断絶が繰り返される
構造的な弱さが蓄積される
→ そしてまた1へ…
このループに気づいたとき、私は「一人10冊倶楽部」に参加することを決めました。
私のストレングスが自然と導いたもの
私のクリフトンストレングス(才能資質)は、以下のような特性を持っています:
共感性:言葉にならない痛みに寄り添う力
最上志向:本質を求め、より良いものを未来へつなげる志向
未来志向:今日の選択が、未来にどんな意味をもたらすかを問い続ける
学習欲・成長促進:変化のなかに学びを見つけ、他者にもその可能性を手渡したいという思い
慎重さ・公平性:急がず、誰一人置き去りにしない意思決定
この資質たちは、**「つながり」「成熟」「未来の準備」**を本能的に求めています。
だからこそ、書籍という“知のインフラ”を静かに支える活動に、自然と惹かれました。
書店だけでなく、出版社が失われようとしているという現実
このプロジェクトのリーダーの言葉に、こんな一節がありました:
「インターネットが書店を潰し、生成AIが出版社を潰そうとしている」
私はここに、ただのビジネス構造の変化ではなく、社会の“知の再編集機能”そのものが失われる危機を感じました。
書籍は「社会の知的記憶」を未来につなぐ器
商業出版は、未来世代に残る“知の器”であり、
私たち一人ひとりが「自分のため」ではなく「誰かのため」に読んだ記憶は、
静かに文化として残っていくものだと思うのです。
一人10冊倶楽部:強制ではなく、共感でつながる知の共創
※このプロジェクトで扱う書籍は、リーダーが監訳者として関わっている書籍群であり、参加者が自由に10冊を選ぶ形式ではありません。
このプロジェクトは、以下のような形で支援を行います:
・年に1〜2回、1回につき10冊(約25,000円)の書籍購入
・自分で読む/寄贈する/誰かとシェアする、など活用は自由
・SNSでの紹介、著者とのつながりも生まれる
・“義務”ではなく“祈り”のような支援
最後に:スモールステップで、静かに未来に手を添える
この活動に、大きな行動は必要ありません。
まずは、**「わかる」「感じる」**というあなたの感性を信じて、少しだけ関心を寄せてみてください。
活字の深さを信じている
社会の複雑さにモヤモヤしている
誰かと「学び」を分かち合いたい
そんなあなたなら、きっとこの場で、静かで確かな共鳴を感じられるはずです。
私自身、この活動を「広げたい」という思いを抱きながらも、
いまはまず、自分が一参加者として丁寧に関わることを大切にしたいと思っています。
プロジェクトのリーダーや仲間たちへの敬意を忘れず、
この“静かな祈りのような支援”を、自分のペースで深めていけたらと思います。
知と智を、未来へつなぐために。
私は、まずここから――参加表明という小さな一歩を踏み出します。
