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春分 モンキチョウ

 春分(しゅんぶん)は、二十四節気の一つで3月20日頃です。
 昼と夜の長さがほぼ等しくなる日で、春の中心にあたる節気です。
 庭の芝生の手入れを始めるころで、暖かい日にはモンキチョウも姿を見せ始めます。

 芝生の手入れと言っても、この頃の芝生には緑はなく、まだ新芽が出る前の「枯れ芝」の状態にあります。
 その色はなんと表現したらいいのでしょうか淡い麦わら色です。
 日本の伝統食では朽葉色(くちばいろ)というのでしょうか。
 枯れた芝の葉がぎっしり詰まり、麦わら色で冬の寒さを凌いだ芝が春を待っている季節です。

 3年前からYouTubeで学習しながら、自分で芝生を張り、育てていますが、なかなか手間暇がかかる庭仕事です。
 子育て世代には絶対にお勧めできません。
 冬の間はほぼ放置でも構わないのですが、春分の頃から、そろそろ芝生のお世話がはじまります。

 芝と芝の間にぎっしり詰まった枯葉を「サッチ」と言います。
 冬の間はこのサッチが乾燥や寒さから守ってくれているのですが、そのままにしておくと水はけを悪くし、病害虫の温床になります。
 このサッチを金属のレーキで掻き出す作業「サッチング」が最初の手入れになります。
 あまり力を入れすぎると芝の根を痛めてしまいますので、加減をしながらサッチングです。驚くほどのサッチが採れ、45Lのごみ袋が3つぐらいになります。

 時間もかかり、そろそろ汗をかく季節になってきました。
 今年も、ちょうどそんな作業の時に、庭の菜の花や菫の花のまわりを2匹のモンキチョウが、ヒラヒラと飛んでいました。 

サッチング


 サッチングで少しすっきりした芝生。
 芝の間から土も覗けるようになりました。

 次は、微生物資材の投入です。
 芝生って一度植えてしまうともう土を耕すことはできません。

 鉢植えの草花は株が大きくなると、一度鉢から出し、少し大きめの鉢に新しい土を入れて植え替えをします。
 でも、芝生はそうはいきません。そこで、微生物さんの力を借りて、土を耕してもらうのです。
 ミミズさんも頑張ってくれてはいるのですが、見方はいくらいても心強いです。

 YouTubeで教えてもらったのが「微生物資材 カルスNC-R」。
 微生物が粉末状になった粉で、米糠と混ぜて芝生に撒き、水をたっぷりかけると微生物さんたちが活動を開始し、土を豊かにしてくれます。米糠は微生物さんたちの餌だそうです。
 夕方から雨が降りそうな日を狙って、いざ、微生物資材投入です。

 それが終われば、次は有機肥料を2週間空けて撒きます。
 春の庭仕事は、いろいろな草花の世話もありますから、大層忙しい日々が続きます。

 今度は、モンシロチョウが、ヒラヒラ春の草花のまわりを遊んでいます。蝶々の飛翔は、どう見てもスムーズではないですよね。

 ヒラヒラ、ひら、ヒララ、落ち着きのない飛翔だといつも思います。


 蝶々のようにヒラヒラと舞う、非常に印象的な光景に出会ったことがあります。

 京都から奈良に向かう近鉄電車の座席に身をゆだねていました。

 急行の停車駅で開いたドアから、黄色い帽子の小学生がたくさん乗り込んできました。
 あの黄色い帽子は可愛いですね。
 どこかへ遠足にでも行ってきたのでしょうか。

 幸い電車はすいていましたので、2クラスぐらいの人数ですが、私の座席の前方がほどよく埋まりました。

 すると、ちょうど私の目の高さで、小学生たちの小さな手がヒラヒラ、ひら、ヒララと舞うのです。

 前の方を見てみると、車両いっぱいの手のひらが、ヒラヒラ、ひら、ヒララと舞っているのです。
 少しキーの高い、小声でおしゃべりする声も聞こえてきます。

 チョウチョのように舞っていた手のひらは、子どもたちの手話だったのです。
 ヒラヒラ、ひら、ヒララと軽快に手話でおしゃべりしている子どもたち。急行電車の車両がモンキチョウで埋まっているような光景でした。

 大学時代、手話を使っている友人がいたので、その頃は私も手話で話をしていました。
 でも、使わないと忘れてしまいます。

 モンキチョウたちの中の誰が手話を使う子なのかな、と探してみたのですが、誰だかわからないのです。

 みんなが、そこにいる子どもたちが皆、それぞれのお友達と手話でおしゃべりしているのです。
 声も聞こえますから、全員が手話を使う子たちではないはずです。でも、全員が手話でおしゃべりしているのです。

 とても感動しました。
 とてもうれしかった。
 これだよな、と思いました。
 なんて素敵な子どもたちなんだ、と。


 こうしてみんなが手話を使えば、あの子は何も困ることなく、おしゃべりに参加できる。他の子たちのおしゃべりを読んで、途中で入っていくこともできる。周りの人たちから手話を使っているのを珍しそうに見られることもない。

 手話は私だけのものではなくて、みんなのものです。


 今また、地域の手話サークルに通い始めました。

 ぼくも当たり前のように、ヒラヒラ、ひら、ヒララと
 軽快に手話でおしゃべりができるようになりたいです。


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