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傘もささずに【短歌】

問いかけは流されて言葉より細かき粒子の土壁の貝殻

片隅も咲けば都ここから眺める景色春色で好きだよ

キラキラと笑い声が聞こえだした部屋の木漏れ日に影も揺れて海かな

飛び魚よかいてかいてシーソーを引っこ抜いて海へと漕ぎだして

磨り潰して浜辺へ忘れゆく貝の耳となりて聴く潮騒

様々な花を包みし雨あがりお日様がつくる春の香水

青葉がね、跳ね返すよに笑うから私も自然と笑っていたよ


「泣いたことある?」と聞く少年が
「僕はあるんだ」と屈託のない新学期


朝市の天ぷら屋さんのお弁当はヤンヤンさんから買いたくて


きつ過ぎる香水を薄めたいと時雨にきみは傘もささずに


雨あがり玄関先に傘を干すあなたの背中が好きでした




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