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詩丨貝殻

ラッシュ時の運転席

川橋から見た彩光が心にふと蘇るのは

あの面影への淡い気持ちがきらめくから

川面に点々と水輪が生まれて

誰かの足跡みたいに近づいてくる

夏の気配 そのもとへと

横隔膜を広げて 香りを吸い込む

紙ヒコーキを飛ばす

川緑へと眠りに落ちる速度で

滑りだしてゆけ 散りばめらてゆけ

木々の枝先に成る実に

雲に

蝶に

蜻蛉になれる

海にまで運ばれるなら

あなたが手に取る貝殻になる

いつかいつか

永遠に波音が聴こえる場所を

みつめている 

胸の中 割れて光る一瞬の中であなたを、

光を零さぬようにこのみに抱きしめて 

星が消えないようなゆめを

瞳の中のきらめきを


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