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【ゲームの話】ゲームマーケット2025秋の感想


はじめに

 「ゲームマーケット2025秋」に、11/22(土)に行ってきました。
 前回は2024春だから、一年半ぶりです。

 今回も個別の作品の詳しいレポートを書くつもりはなく、トレンドを知る参考にして頂ければ幸いです。

全体の感想

 全体的には、前回(2024春)よりもさらに会場が広くなり、出展者の数も増えたように見えました。

 特徴的だったジャンルの変化と、今回新たに感じたトレンドを書いていきます。

TRPG

 前回は「根強いファンが残っているな」程度に感じたTRPG(テーブルトークRPGですが、今回はさらに勢いを増したように感じました。
 
 その中でも、老舗中の老舗である「CoCCall of Cthuluh(クトゥルフの呼び声)」が、一強になっているように思います。

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組織発展系?

 その次に感じたのは、「じっくり自分の組織を発展させていく系のゲーム」が勢いを得ているのかも、ということです。
 (「組織発展系」は筆者独自のネーミング。)

 つまり、トリックテイキングカードバトルような、相手を出し抜いたり叩き合うゲームではなく、自分の組織を成長させて(もちろん競争相手からの妨害はあるだろうが)、完成度の高さを競ったり、勝利条件を達成するようなものです。

 その中でも、例えば国家を動かすとか、政治基盤を強化することを連想するようなものがいくつかあり、特徴的だなと思いました。
 (地政学リスクとか安全保障というキーワードが背景にあるのだとすると。)

 失礼を承知で書くと、組織発展系は誰でも思いつくわけで、斬新なアイデアではありません。

 例えば、既存の代表作品である「イルミナティ」や「ザ・黒幕 日本支配」を超えるものができるかと言うと、なかなか難しいと思う。

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 おなじみのモノポリーですら、土地を買収して財政基盤を強化していくわけだから、このジャンルに入れてもよいくらいです。

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 しかし、これらの既存作品では、順調に発展した組織がさらなる積極投資をして、あるいは弱点を埋めて、一旦リードしたプレイヤーが圧倒的な勝利を収めることが多い(ような気がする)。

 前世紀では、それでもよかったのだと思います。熟練者に勝つには、より熟練することが正義でした。

 それに対して現代、初心者でも熟練者に勝てることをコンセプトとする(と、筆者が勝手に思っている)ユーロゲームの登場以降は、劣勢になっても逆転できる要素を持つように作るはず。

 どのようにしてその要素を実現しているのか、今後注目したいジャンルですね。

本場の三国志ゲーム

 かつてボードゲームといえば、歴史の一幕を再現するシミュレーションゲームがメジャーでした。

 例えば、三国志がテーマの国産ゲームであれば、エポック社の「三国志演義」やホビージャパン社の「英雄三国志」です。
 (「三国志演義」は国際通信社から「コンプリートエディション」が再販されて、現在でも入手可能。)

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 しかし近年は、同じく歴史を題材にしていても、史実の再現ではなくて、敵味方問わず推しキャラを集めたデッキとか、時代も国もごちゃ混ぜにしたIF設定などで、架空のストーリーを作り出すことがメジャーになった感じがします。

 そんな中で、今回会場で見つけたのが、三国志をテーマにしたボードゲームを置いていた二団体。
 どちらも簡体字を使用し、平仮名・カタカナは使っていない。
 そしてどちらも、実在する中国大陸のマップ上で領土を奪い合うらしい。

 つまり、簡体字を使う隣国で、歴史シミュレーションゲームのジャンルが確立しているようなのです。

 あるいは、「本場の」三国志ゲームがあるのは当然で、ついに日本にも上陸してきた!と考えるべきか。

  • 「三國群英録」 yaofish社

三國群英録 yaofish
  • 「三國群雄傳(覇者的時代)」と「出師表」 黒猫社?

三國群雄傳 -覇者的時代-(右)・出師表(左)

戦利品

 ここからは、今回筆者が購入したゲームを紹介していきます。

Choose your own journey Kyoto

 前回購入した台北編と同じ「旅するゲームブック」シリーズの、英語版(舞台は京都)です。

 パラグラフ数は台北と同じく100で、分岐数は未調査ですが、同じテンプレートでのバリエーションだと思われます。

Choose your own journey Kyoto

 より詳しく理解したい方は、前回の記事も、合わせて読んでみてください!

前回の記事の一部(コピペ)

カードゲーム 国旗王(こっきんぐ)

 今回「ピンと来た」のはこれですね。

 筆者が小学生のころ、小さいカードの両面に国旗と国名が印刷されていたものをめくって覚えるのが好きだったことを思い出しました。

(こんなふうに、国名と国旗の対応を覚えるイメージ。)

 ゲームとして楽しむだけでなく、海外への興味を喚起して、教育用としても需要がありそうで、アイデアとしてはとても秀逸だと思います!

国旗王(こっきんぐ)

 ただ、「政治的に正しいことpolitical correctness」が求められる場で遊ぶのは難しいかも・・。
 (特に、おまけでついてきたプロモーション用のカードには、ジョークの範囲を超えているものがちょいちょい入っている) 

 これを先日、6人で一度遊んでみました。
 そのときいくつか意見が出たのを、メモっておきます。

  • 国名の文字数は、カードのデータ面に数字を書いておいてほしい。毎回数えるのは面倒くさい。

  • 国旗の面は、どの辺が上でどの辺が下か分かるようにしてほしい。

 もっとも、開発陣もこれが完成形とは思ってないらしく(?)、新ルールを募集しているようです(2026年3月20日まで)
 賞金も出るみたいです!

 ゲームとしては、誰でも勝てるチャンスがありますね。
 逆に言えば、地理の知識がある人でも、狙って勝ちに行くのは難しい。
 誰がどのカードを持っているかが見えているにも関わらず!

 仮に、自分の手持ちカードの国データを覚えていたとしても、相手がどの国で勝てると思うかが分からないので。
 勝負に出ていたら勝てたラウンドを諦めてしまったり、逆に勝ちに行っていないのに勝ててしまったりします。

 それも含めて、楽しむということですよね。

シミュレーションゲーム 歴ボド(2号) 

 「本場の三国志ゲーム」の欄にも書いたように、歴史シミュレーションは、日本ではマイナーなジャンルになってしまいました。。

 その中で、ゲーム雑誌の付録に入門者向けのゲームを付けて、付録ゲームのチュートリアル歴史的背景を丁寧に解説する試みが、繰り返されてきたように思います。

 例えば、2010年代には「ウォーゲーム・ハンドブック」が登場し、付録ゲームのいくつかはボドゲーマにも登録されています。

 これは、今や多数派となったユーロゲームのファンを、歴史シミュレーションのジャンルに引き込もうとするやり方だと感じます。

 そんな中、歴史好きからゲーム初心者が入ってくるルートを用意した(?)のが、今年創刊された「歴ボド」だと思うのです。

 その創刊第2号が、一般流通網での販売に先がけて、このゲムマ会場で販売されていました。

歴ボド(2号)
豊臣兄弟に乗っかるわけではなさそうですね。

ついでに、歴ボド創刊号の話

 こちらが、歴ボドの創刊号(1号)です。

歴ボド(1号)

 表紙イラストを見れば分かるように、「逃げるのが得意な武家の少年」を主役にした某コミックに、明らかに乗っかっています😆

 付録ゲームのタイトルも「中先代の乱」で、まんま北条時行ほうじょうときゆきですし。

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 ふざけているように見えて、しかしゲームの中身はしっかりしたシミュレーションで・・と言えればよいのですが。
 筆者が考える限りでは、北条の勝ち方が分からないです。
 時行か諏訪頼重か、どちらかの大将がやられたら終わりなので、足利に1駒ずつ削られていったらいつかはやられるんじゃなかろうか。。。

 最後に、1号と2号を並べた写真も載せておきます!

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町田 憲昭(歴史研究家/ゲーム評論家) 貴重なお時間を使ってお読みいただき、ありがとうございました。有意義な時間と感じて頂けたら嬉しいです。また別の記事を用意してお待ちしたいと思います。