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意匠法26条 他人の登録意匠等との関係
本条は特許法72条に対応した規定です。本条は、意匠権が、他人の特許権、実用新案権、意匠権と利用/抵触する場合の権利関係を、先願優位の原則のもと、調整するために設けられています。意匠権は登録意匠の類似範囲まで効力が及びますので、類似範囲での抵触もあり得ます。
商標権、著作権との間についての規定はありません。
1.利用
「利用」というのは、(i)他人の権利内容をそっくりそのまま自分の権利内容に取り込んで、(ii)自分の権利内容を実施すると他人の権利内容を全部実施することになるが、その逆は成り立たない関係です。
「利用」の具体例は、先願の自転車用ハンドル(部品)の意匠権に対して、後願の自転車(完成品)の意匠権です。
2.抵触
「抵触」というのは、複数の権利が相互に重複し、どちらを実施しても他人の権利を実施することになる関係です。
「抵触」の具体例は、先願のタイヤのトレッドパターンに関する特許権に対して、後願のタイヤに関する意匠権です。この場合、具体的な製品としてのタイヤは同じものです。しかし、磨耗を少なくしたり滑りにくくなるという点で特許権が付与され、美観を起こさせるという点で意匠権が付与されています。
・意匠法26条
(他人の登録意匠等との関係)
第二十六条 意匠権者、専用実施権者又は通常実施権者は、その登録意匠がその意匠登録出願の日前の出願に係る他人の登録意匠若しくはこれに類似する意匠、特許発明若しくは登録実用新案を利用するものであるとき、又はその意匠権のうち登録意匠に係る部分がその意匠登録出願の日前の出願に係る他人の特許権、実用新案権若しくは商標権若しくはその意匠登録出願の日前に生じた他人の著作権と抵触するときは、業としてその登録意匠の実施をすることができない。
2 意匠権者、専用実施権者又は通常実施権者は、その登録意匠に類似する意匠がその意匠登録出願の日前の出願に係る他人の登録意匠若しくはこれに類似する意匠、特許発明若しくは登録実用新案を利用するものであるとき、又はその意匠権のうち登録意匠に類似する意匠に係る部分がその意匠登録出願の日前の出願に係る他人の意匠権、特許権、実用新案権若しくは商標権若しくはその意匠登録出願の日前に生じた他人の著作権と抵触するときは、業としてその登録意匠に類似する意匠の実施をすることができない。
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