特許法134条 答弁書の提出等
被請求人は、方式審査後(条文の「審判の請求があつたとき」に相当)、審判長から答弁書提出機会が与えられます(134条1項)。答弁書を提出するか否かは自由です。答弁書が提出されなかった場合も、審判長は審判手続きを続行します。なお、審判長が答弁書提出機会を与えず(被請求人側に主張機会を与えず)に審決した場合、手続き上の瑕疵(違法な瑕疵)があったことになります。この瑕疵は、審決取消理由になります。また、最初に審判長から指定された期間の経過後であっても、審理終結通知がなされるまでは、答弁書提出が可能です。
請求人側が審判請求書を補正した場合、被請求人は、その補正に対する答弁書を提出できます(134条2項)。例外として、審判請求書補正後も、答弁させるまでもなく、無効審判請求に理由がない(特許無効とはならない)と認められる場合等は、答弁書提出機会が与えられないことがあります。この場合、答弁書を提出しなくても特許権は無効にはなりません。したがって、被請求人側から見ても、不利益はありません。134条2項の「特別の事情」が、この答弁させるまでもなく、無効審判請求に理由がない(特許無効とはならない)と認められる事情等です。
審尋(134条4項)というのは、審判長の、当事者及び参加人に対する聞き取り調査等にあたります。審尋には、口頭で行う場合と、文書で行う場合(手紙で聞く)があります。
・特許法134条
(答弁書の提出等)
第百三十四条 審判長は、審判の請求があつたときは、請求書の副本を被請求人に送達し、相当の期間を指定して、答弁書を提出する機会を与えなければならない。
2 審判長は、第百三十一条の二第二項の規定により請求書の補正を許可するときは、その補正に係る手続補正書の副本を被請求人に送達し、相当の期間を指定して、答弁書を提出する機会を与えなければならない。ただし、被請求人に答弁書を提出する機会を与える必要がないと認められる特別の事情があるときは、この限りでない。
3 審判長は、第一項又は前項本文の答弁書を受理したときは、その副本を請求人に送達しなければならない。
4 審判長は、審判に関し、当事者及び参加人を審尋することができる。
