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特許法67条の2 存続期間の延長登録

 存続期間の延長制度とは、他の法律の規制により侵食(特許法施行令3条)された存続期間を、一定要件のもと延長することを認める制度をいう。
 特許期間は排他的実施権たる特許権に時間的制限を設けることにより、発明の保護と利用の調和点を見出すものである。ここで、医薬品等の分野では薬事法、農薬取締法の規制により、許認可処分を受けなければ実質的に特許発明の実施が図れない場合がある。これらの規制は、安全性確保の観点から不可欠であり、許認可を得るためには長期間を要し、特許権が存在していても権利専有による経済的利益が得られない場合がある。かかる特許期間の侵食を放置すると、特許権者の保護が不十分であり、法目的を阻害することとなる。そこで、法は、他の法律によって侵食された存続期間を延長登録出願により5年を限度として延長することとした。

・存続期間が延長された特許権の効力の制限
 処分の対象となった物を処分において定められる特定の用途について実施する場合にのみ延長後の特許権の効力が及ぶ。処分を受けることにより禁止が解除された範囲と特許発明の範囲の重複部分にのみ延長後の特許権の効力を認めれば十分。


・特許法67条の2

(存続期間の延長登録)
第六十七条の二 前条第二項の延長登録の出願をしようとする者は、次に掲げる事項を記載した願書を特許庁長官に提出しなければならない。
一 出願人の氏名又は名称及び住所又は居所
二 特許番号
三 延長を求める期間
四 特許出願の番号及び年月日
五 出願審査の請求があつた年月日
2 前項の願書には、経済産業省令で定めるところにより、同項第三号に掲げる期間の算定の根拠を記載した書面を添付しなければならない。
3 前条第二項の延長登録の出願は、特許権の設定の登録の日から三月(出願をする者がその責めに帰することができない理由により当該期間内に出願をすることができないときは、その理由がなくなつた日から十四日(在外者にあつては、二月)を経過する日までの期間(当該期間が九月を超えるときは、九月))以内にしなければならない。ただし、同条第一項に規定する存続期間の満了後は、することができない。
4 特許権が共有に係るときは、各共有者は、他の共有者と共同でなければ、前条第二項の延長登録の出願をすることができない。
5 前条第二項の延長登録の出願があつたときは、同条第一項に規定する存続期間は、延長されたものとみなす。ただし、その出願について拒絶をすべき旨の査定が確定し、又は次条第三項の延長登録があつたときは、この限りでない。
6 前条第二項の延長登録の出願があつたときは、第一項各号に掲げる事項を特許公報に掲載しなければならない。

・特許法施行令3条

(特許法第六十七条第四項の延長登録の出願の期間)
第三条 特許法第六十七条の五第三項の政令で定める期間は、三月とする。ただし、同法第六十七条第四項の延長登録の出願をする者がその責めに帰することができない理由により当該期間内にその出願をすることができないときは、その理由がなくなつた日から十四日(在外者にあつては、二月)を経過する日までの期間(当該期間が九月を超えるときは、九月)とする。

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