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特許法176条 後用権

 特許法175条は公平の観点から善意の実施者を保護する規定でしたが、本条は、特許法79条のように事業設備の保護も考慮して設けられています。

 逐条解説には、万年筆の製造方法について記載されていました。
 具体的には、万年筆の製造方法(発明)を業として実施していた者は、再審の請求の登録前に善意であるという要件を満たすときは、特許法176条によって通常実施権を取得し特許権の回復後も引き続いて万年筆を製造することができます。

・特許料追納によって特許権が回復した場合には、本条の通常実施権は発生しません。

・本条の通常実施権が発生する前提となる時期的要件ですが、「当該取消決定又は審決が確定した後再審の請求の登録前」です。特許権回復前までではない点に注意してください。


・特許法176条

第百七十六条 取り消し、若しくは無効にした特許に係る特許権若しくは無効にした存続期間の延長登録に係る特許権が再審により回復したとき、又は拒絶をすべき旨の審決があつた特許出願若しくは特許権の存続期間の延長登録の出願について再審により特許権の設定の登録若しくは特許権の存続期間を延長した旨の登録があつたときは、当該取消決定又は審決が確定した後再審の請求の登録前に善意に日本国内において当該発明の実施である事業をしている者又はその事業の準備をしている者は、その実施又は準備をしている発明及び事業の目的の範囲内において、その特許権について通常実施権を有する。

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