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特許法181条 審決又は決定の取消し

 裁判所は審決取消訴訟の請求が理由がある(審決を取り消すべき)と認めるときは、審決を取り消します(当然。そのために審決取消訴訟がある)。
 注意すべきなのは、裁判所は行政権を行使できない点です。具体的には、特許無効審決を取り消す場合、裁判所は、特許を無効を特許庁に命ずる給付判決はできず、審決取消という形成判決ができるにとどまります。

 裁判所によって審決取消がなされると、特許庁は審判審理を再開します。
この審理では、行政事件訴訟法33条の「処分又は裁決を取り消す判決は、その事件について、当事者たる行政庁その他の関係行政庁を拘束する」という規定が適用されます。したがって、再度の審判手続において、審判官は、取消判決の拘束力の及ぶ判決に示された認定判断について、これを誤りであるとして従前と同様の主張を繰り返すこと、あるいは主張を裏付けるための新たな立証をすることはできません。
 具体的には、進歩性違反で特許無効との審決が取り消された場合、同じ証拠を使って進歩性違反で特許無効との審決をすることはできません(違う証拠であれば良い)。

・特許法181条

(審決又は決定の取消し)
第百八十一条 裁判所は、第百七十八条第一項の訴えの提起があつた場合において、当該請求を理由があると認めるときは、当該審決又は決定を取り消さなければならない。
2 審判官は、前項の規定による審決又は決定の取消しの判決が確定したときは、更に審理を行い、審決又は決定をしなければならない。この場合において、審決又は決定の取消しの判決が、第百二十条の五第二項又は第百三十四条の二第一項の訂正の請求がされた一群の請求項のうち一部の請求項について確定したときは、審判官は、審理を行うに際し、当該一群の請求項のうちその他の請求項についての審決又は決定を取り消さなければならない。

・行政事件訴訟法33条

第三十三条 処分又は裁決を取り消す判決は、その事件について、処分又は裁決をした行政庁その他の関係行政庁を拘束する。
2 申請を却下し若しくは棄却した処分又は審査請求を却下し若しくは棄却した裁決が判決により取り消されたときは、その処分又は裁決をした行政庁は、判決の趣旨に従い、改めて申請に対する処分又は審査請求に対する裁決をしなければならない。
3 前項の規定は、申請に基づいてした処分又は審査請求を認容した裁決が判決により手続に違法があることを理由として取り消された場合に準用する。
4 第一項の規定は、執行停止の決定に準用する。


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