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意匠法2条 定義等

 意匠法2条は、1項から3項までありますが、1項と2項が重要です。1項と2項では、意匠法で保護が与えられる範囲が規定されています。

意匠法2条1項

 大まかにいうと、現状での意匠法での保護は、視覚を通じて美感を起こさせるもののうち、「物品の形状等、建築物の形状等、画像」、に対して与えられます。

 物品とは、有体物である動産です。

 建築物は、建築基準法の定義等における用語の意味(範囲)よりも広く、建設される物体を指すとともに、土木構造物を含みます。土木建築物のうち、住宅デザインの模倣が真贋と判断された最初の例が平成30年(ワ)26166号"です。

 画像は、(i)機器の操作の用に供されるものと、(ii)機器がその機能を発揮した結果として表示されるもの「だけ」が含まれます。つまり、映画の一場面等の画像は、意匠権の保護対象となりません。


意匠法2条2項

 意匠法2条2項では、意匠の「実施」の内容が定義されています。意匠法では、意匠権者等だけが「意匠の実施」ができます。このため、「実施」とは、意匠権の効力範囲を画定する概念といえます。実施の内容は、意匠が物品の場合と、意匠が建築物の場合と、意匠が画像の場合と、で異なります。

意匠が物品の場合は、物品の製造、使用、譲渡、貸渡し、輸出若しくは輸入又は譲渡若しくは貸渡しの申出
意匠が建築物の場合は、建築物の建築、使用、譲渡若しくは貸渡し又は譲渡若しくは貸渡しの申出です。
意匠が画像の場合は、(i)意匠に係る画像の作成、使用等、(ii)意匠に係る画像を記録した記録媒体又は内蔵する機器(画像記録媒体等)の譲渡等、です。

 現状では、画像の意匠が最も適用可能性が広そうに思えます。具体的には、勝手に模倣品(自社商品の模倣品)を販売しようとしているサイトを取り締まるのに、商標法以外にも意匠法が使える可能性があります。
 また、登録意匠公報には、「使用状態を示す参考図」が掲載されますが、この「使用状態を示す参考図」が特に重要と思います。

 具体的話をすると、プロバイダ担当者や税関職員等は、登録意匠公報を読む機会は少ないと思います。このため、意匠の図面を見せても、プロバイダ担当者や税関職員等に、内容を理解してもらえない可能性があります。
 そこで、(i)具体的な商品のパッケージ写真や、(ii)Amazonでの販売状況の写真などを示しておけば、取り締まりもしてもらいやすいと考えられます。

・意匠法2条

(定義等)
第二条 この法律で「意匠」とは、物品(物品の部分を含む。以下同じ。)の形状、模様若しくは色彩若しくはこれらの結合(以下「形状等」という。)、建築物(建築物の部分を含む。以下同じ。)の形状等又は画像(機器の操作の用に供されるもの又は機器がその機能を発揮した結果として表示されるものに限り、画像の部分を含む。次条第二項、第三十七条第二項、第三十八条第七号及び第八号、第四十四条の三第二項第六号並びに第五十五条第二項第六号を除き、以下同じ。)であつて、視覚を通じて美感を起こさせるものをいう。
2 この法律で意匠について「実施」とは、次に掲げる行為をいう。
一 意匠に係る物品の製造、使用、譲渡、貸渡し、輸出若しくは輸入又は譲渡若しくは貸渡しの申出(譲渡又は貸渡しのための展示を含む。以下同じ。)をする行為
二 意匠に係る建築物の建築、使用、譲渡若しくは貸渡し又は譲渡若しくは貸渡しの申出をする行為
三 意匠に係る画像(その画像を表示する機能を有するプログラム等(特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第二条第四項に規定するプログラム等をいう。以下同じ。)を含む。以下この号において同じ。)について行う次のいずれかに該当する行為
イ 意匠に係る画像の作成、使用又は電気通信回線を通じた提供若しくはその申出(提供のための展示を含む。以下同じ。)をする行為
ロ 意匠に係る画像を記録した記録媒体又は内蔵する機器(以下「画像記録媒体等」という。)の譲渡、貸渡し、輸出若しくは輸入又は譲渡若しくは貸渡しの申出をする行為
3 この法律で「登録意匠」とは、意匠登録を受けている意匠をいう。


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