特許法7条 未成年者、成年被後見人等の手続をする能力
特許法6条から8条では手続能力について規定されています。手続能力とは、手続き行為の主体となれる能力のことです。
手続能力に関連する外見として権利能力があります。権利能力とは、権利の主体となれる能力のことです。例えば、未成年者や成年被後見人のように、権利能力はあっても、手続き能力がない人もいます。見方を変えると、手続能力があれば、原則として権利能力もあります。この例外が特許法6条です。
特7条1項から3項までは、法定代理人等の同意が前提となる手続について規定されています。特7条1項から3項までの例外が特7条4項です。
未成年者は18歳未満の者です(以前は20歳未満の者)。また、成年被後見人とは、精神上の障害により事理を弁識する能力が著しく不十分なる者であって、一定の者の請求により家庭裁判所が行う後見開始の審判を受けた者です。
法定代理人とは、法律の規定により生ずる代理人のことです。法廷代理人になるために、本人の信任は不要です。未成年者の場合は、親権者、未成年後見人が法定代理人です。成年被後見人の場合は、成年後見人が法定代理人です。。
被保佐人(特7条2項)とは、精神上の障害により事理を弁識する能力が著しく不十分なる者であって、一定の者の請求により家庭裁判所が行う保佐開始の審判を受けた者です。
保佐人(特7条2項)とは、被保佐人に付される保護者のことです。
後見監督人(特7条3項)とは、後見人の事務監督者のことです。後見監督人は、家庭裁判所によって選任されます。後見監督人は、後見人が行う事務内容を確認して、定期的に家庭裁判所に報告します。
特7条1項から3項までの例外が特7条4項ですが、特7条4項は、相手方を保護するための規定です。例えば、特許無効審判の審判請求書の手続の全てに特7条1項から3項までの同意を要するとした場合、審判や再審の請求をなし得ないこともありえます。このため、特7条4項では、後見監督人の同意(特7条3項)等の例外を規定しています。例えば、無効審判の被請求人が成年被後見人(後見監督人あり)である場合、法定代理人は、後見監督人の同意を得なくても答弁書の提出や訂正請求が可能です。

・特許法7条 未成年者、成年被後見人等の手続をする能力
(未成年者、成年被後見人等の手続をする能力)
第七条 未成年者及び成年被後見人は、法定代理人によらなければ、手続をすることができない。ただし、未成年者が独立して法律行為をすることができるときは、この限りでない。
2 被保佐人が手続をするには、保佐人の同意を得なければならない。
3 法定代理人が手続をするには、後見監督人があるときは、その同意を得なければならない。
4 被保佐人又は法定代理人が、その特許権に係る特許異議の申立て又は相手方が請求した審判若しくは再審について手続をするときは、前二項の規定は、適用しない。
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