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特許法169条、170条 審判における費用の負担と、費用額決定の執行力

 意外に間違った解釈を聞くことがありますが、拒絶査定不服審判の費用は出願人の負担です(特許法169条3項)。仮に、拒絶査定が覆った理由が審査官側の明らかなミスであった場合も、出願人負担です。

 一方、特許無効審判の費用は、基本的に敗訴者負担になります。この費用負担は審決又は決定において、職権で定められます。ただし、審判に必須とは思われない費用は、勝訴者であっても負担しなければなりません。

 費用の額についての「確定した決定」は、執行力のある債務名義と同一の効力を有しますので(特許法170条)、強制執行ができます。つまり、費用を負担すべき敗訴者が費用を支払わない場合、勝訴者は敗訴者の一般財産に対して強制執行ができます。


・特許法169条

(審判における費用の負担)
第百六十九条 特許無効審判及び延長登録無効審判に関する費用の負担は、審判が審決により終了するときはその審決をもつて、審判が審決によらないで終了するときは審判による決定をもつて、職権で、定めなければならない。
2 民事訴訟法第六十一条から第六十六条まで、第六十九条第一項及び第二項、第七十条並びに第七十一条第二項(訴訟費用の負担)の規定は、前項に規定する審判に関する費用に準用する。この場合において、同法第七十一条第二項中「最高裁判所規則」とあるのは、「経済産業省令」と読み替えるものとする。
3 拒絶査定不服審判及び訂正審判に関する費用は、請求人の負担とする。
4 民事訴訟法第六十五条(共同訴訟の場合の負担)の規定は、前項の規定により請求人が負担する費用に準用する。
5 審判に関する費用の額は、請求により、審決又は決定が確定した後に特許庁長官が決定をする。
6 審判に関する費用の範囲、額及び納付並びに審判における手続上の行為をするために必要な給付については、その性質に反しない限り、民事訴訟費用等に関する法律(昭和四十六年法律第四十号)中これらに関する規定(第二章第一節及び第三節に定める部分を除く。)の例による。


・特許法170条

(費用の額の決定の執行力)
第百七十条 審判に関する費用の額についての確定した決定は、執行力のある債務名義と同一の効力を有する。


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