【エッセイ】面白れぇ女
もし僕が女に生まれていたら、って書き出して考え直した。
ジェンダーによってどうという話ではない気がするな。
僕が中学時代、中二病の少年・青年コミックを読み漁っていたころ、少女漫画を読み漁っていたら。
実際、読んでいなくはなかったけど。
赤ちゃんと僕、グッドモーニング・コール。NANA。のだめ。
君に届け、フルーツバスケット、ハチクロ。
潔く柔く、砂時計。
あとなんだろう。
ご近所物語。ハッピー・マニアは少女漫画?
あぁ、面白れぇ女の化身、花男か。
なんかただの、好きな少女漫画の列記になったな。
まぁ、ええねん。
僕が中二らしく、中二病マインドを持っていたけど、これらが先に来ていたら、多分「面白れぇ女」を目指していたと思う。
面白れぇ女になるべく、実際に行動に移していたと思う。
完全に裏をついたムーブをすると思う。
好きな子に「じゃま、どいて」っていう。
高級なパーティー(ってなんだよ)で、一人だけ隅っこでバカ食いする(そして口の周りにソースをつける)
相合傘に誘われても、本当は嬉しすぎるのに、緊張と恥ずかしさで「いいの! 私、雨に濡れて帰るの好きだから!」と謎の嘘をついて、豪雨の中に飛び出してびしょ濡れになる。そして帰って自分の選択を後悔するところまでがセット。
廊下や教室で、本当に何もない真っ平らな床で「わわわっ!」と派手に転ぶ。
◇
そもそもの「面白れぇ女」はこれらを素でやるから面白れぇんであって、これは養殖面白れぇ女だ。ビジネス面白れぇだ。
面白くねぇどころの騒ぎじゃない。ただの地獄だ。自殺だ。
中二病は一人でも完結できるが、面白れぇ女は観客がいないと成立しない。
他者の介在があって初めて成り立つ面白れぇ女。
観測されてこそ「面白れぇ女」足りえる。地獄ほいほいである。
良かった。
中二病で良かった。
僕の魂は既に救われていた。
