恋愛が64タイプに分類される時代の、わたしの敗北
MBTI診断って流行りましたよね。
いつの間にか人類が、アルファベット数文字で自分を説明する時代になっていた。
わたしはあれを、少し遠巻きに見ていた。
血液型で人生を雑にやり過ごしてきた昭和の人間なので、分類はそれで十分だと思っていたのだ。
A型っぽい、O型っぽい。
あの、責任の所在がふわっとしているやつで。
ところが先日、友人であるアマツキのnote記事を読んでしまった。
その中に出てきたのが恋愛版のMBTIみたいなやつだ。
ラブキャラ診断64
恋愛タイプが16種類あって、さらにもっと細かい64タイプで出してくれるらしい。
質問も重すぎない。軽い。軽すぎる。
こういうのは軽いほうが危ない。軽いと、やってしまうから。
わたしはこの時点で、すでに半分負けている。
恋愛って、だいたい理屈じゃない。分かってるのに不安になるし、落ち着いてるふりをしても心は暴れる。しかも厄介なのは、相手の問題っぽい顔をして、実は自分の癖が原因だったりするところだ。そういう自分の癖を、真正面から反省会にしないで、ちょっと笑いながら整理できるのが、この診断のずるいところだと思う。
ここで一回、寄り道してほしい。
元ネタのアマツキの記事が入口としてちょうどいい。説明もテンポも良くて、初めての人ほど助かるやつだ。読んでから戻ってきてくれたら、わたしは満足だ。
質問は重くない。短い。なのに、答えてる途中で「うわ、それ言われたくなかった」みたいなところを軽く突いてくる。結果も16タイプや64タイプで出て、タイプ名が強い。カリスマバランサーを始め、ちゃっかりうさぎ、ツンデレヤンキーとか隠れベイビーとか、急に登場人物が増える。
しかも相性まで出る。恋愛の答え合わせごっこができてしまう。やるなと言われても、やってしまう。
では、わたしもやってみる。
質問に答えていく。
主導権を握りたいか、合わせたいか。
甘えたいか、甘えられたいか。
情熱か、現実か。
こういうの、嫌に刺さる。
恋愛の話って本来は照れくさいのに、質問にされると真面目に答えてしまう。
悔しい。診断は人間を素直にする。
そして結果が出る。
魅惑のパーフェクトカメレオン。
何その名前。
恋愛をしているだけで、いつの間にか生き物にされている。
しかも「魅惑」。
わたしが人生で魅惑を意識したことが何回あると思っているんだ。多分三回もない。
ただ、さらに面白いのはここからだ。
アマツキの記事の中でも、アマツキの結果が「魅惑のパーフェクトカメレオン」だった。
おそろいである。
この瞬間、わたしは少しだけ怖くなった。
友人と診断結果がおそろいになること自体は可愛い。
でも、カメレオンがおそろいだと、急に話が変わってくる。
わたしたちは普段から、そんなに環境に合わせて色を変えていたのか。
気づかないうちに、社会の背景に溶け込む練習をしていたのか。
しかも「魅惑」まで一致している。
魅惑って、そんなに量産されるものだったのか。
魅惑のバーゲンセールか。
とはいえ、こういう診断の強さって、結局ここにあると思う。
恋愛は説明が難しい。
好きとか不安とか嫉妬とか、全部ぐちゃぐちゃで、正面から話すと空気が重くなる。
でも診断のタイプ名を挟むと、急に会話が安全になる。
もしあなたが、恋愛で一回でも「なんでこうなるんだろう」と思ったことがあるなら、たぶん楽しめる。うまくいかなかった理由を探すためじゃなくて、自分の取り扱いをちょっと理解するために。自分を責める材料じゃなくて、自分を笑って許す材料として。
というわけで、お願いがある。
あなたの結果も、コメント欄に置いていってほしい。
タイプ名だけでいい。
恋愛の話は恥ずかしいから、まずは診断に隠して投げてもらいたい。
結果が出たら、タイプ名だけコメント欄に置いていってほしい。ここは今夜だけ、ゆるい恋バナ会場にしたい。クリスマスだしね。ガチの相談じゃなくていい。タイプ名だけ投げて、わたしが「なるほどね」とうなずくだけのやつでいい。勝手ですまん。
そして、もし診断に興味が出たら、入口としてはアマツキの記事が一番手軽だ。説明が分かりやすいので、初見の人ほど迷子にならない。わたしは入口を置いただけで、あとは読者が勝手に遊べる。こういう作りが、いまのnoteにはちょうど合うと思っている。
追伸。
わたしとアマツキは、魅惑のパーフェクトカメレオンだった。
ここまで来ると、次に会うときは服の色を合わせて行くしかない気がしている。知らんけど。
