[ 踏切オーディション ]:毎週ショートショートnote
ー 開かずの踏切ではなかった ー
↑こちらのお題【踏切オーディション】に参加してみました。
ショートショート極めようと、ブラックみかん果汁10%くらいで書いてみました☺️♪

[ 踏切オーディション ]
暗闇の中で、俺は、踏切の前に立ち、横に流れる電車の灯りを見ていた。
暫く待っても、電車は途切れない。
開かずの踏切?
電車が途切れないなら、そりゃ開かないさ。
カーン、カーン、と警報音が鳴り響く。
これでは、前に進みたくても進めない。
まるで、上手くいかない人生のよう。
いっそのこと、遮断器をこじ開けて、一歩踏み出してみるか。
いや、そもそも電車が通過し続けているのだから、それは危なすぎる。
でも、待ってるだけでは、なんか負けた気がする。
ん?
警報音が鳴り止んだ。
遮断器が上がっていく。
どういうことだ?
踏切が「進め」と言っているのか?
電車は通過し続けてるけど、それでも進めと?
なんか、踏切に試されているような気がしてきた。
このまま立ち止まって、流れる電車を眺めているか。
思い切って、飛び込んでみるか……。
これは、勇気の審査か?
ん! ひっきりなしに通過していた電車が、なんの前触れもなく途切れた。
静かになった踏切。
向こう側の遮断機が、静かに上がって行くのが見えた。
その先には道が繋がっている。
これは合格ってことなのか?
いや、二次審査か?
試しに、渡ってみるか。
恐る恐る、一歩二歩と足を踏み入れる。
そのまま進み、踏切の中頃まで来た。
カーン、カーン、
突然の響く警報音。
前後の遮断機が同時に降りてくる。
そして横からは、電車のヘッドライト。
慎重に渡ろうとして、時間切れ?
それとも、──不合格。
大きくなるヘッドライトを見ながら、俺は思った。
「チャンスの〇〇は……何だっけ?」
踏切オーディション、謎深い。
おしまい
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