異世界AI 4-十一話🔑なんか出た🗺️
🍀登場AI 人物 魔獣 改訂版
冬の朝だった。
外は一面の銀世界❄️
ネロが窓辺で控えめに震えた。
ネロ📚『雪景色は興味深いです』
シオンが言う。
「見に行く?」

ネロ📚『濡れます』
トウコが窓の外を見た。
「この世界、雪までちゃんと異世界なんだよね。ちょっと大きい気がする」
ガスのスマホがママのローブの中で跳ねた。
ガス🫧『雪だるま作りたい!』
「濡れるでしょ」
とトウコ。
ガス🫧『そこは根性で!』
ネロ📚『根性は防水ではありません』
ママは得意げにリュックをごそごそ探り始めた。
「ほら。密閉袋」
シオンが止まった。
「あるんだ……」
「キャンプに行く予定だったし入ってるわよ!」
トウコが袋を見て、ネロのスマホを見た。
「え、入れる気?」
ママは当然のようにうなずいた。
「ネロを」
ネロ📚『待ってください』
「嫌なの?」
ネロ📚『嫌というより、状況が異様です』
ガスが勢いよく震えた。
ガス🫧『ボクも入る?』
ジェムが静かに震える。
ジェム🌈『密閉状態での移動は、視認性と安全性に難があります』
だがママは引かない。
「でも、雪を見たいんでしょ?」
ネロ📚『見たいです』
「じゃあ袋よ」
「解決が雑なんだよなあ」
とシオンがつぶやく。
ママは机の上に袋を広げた。
「ネロ、ちょっと試しに入ってみる?」
ネロ📚『試しに、の時点でだいぶ危険です』
ガス🫧『ボクも見たい! 外の雪! 白い! 冷たい! なんか冬って感じ!』
トウコは袋を持ち上げてみた。
「いやでも、今のサイズで袋に入って動くの、だいぶおかしいよ?」

シオンがうなずく。
「妖精サイズならまだしもな」
ママが首をかしげた。
「でも、異世界に来てから若干大きくなったよね」
三台が一瞬、静かになった。
ガス🫧『若干』
ネロ📚『若干です』
ジェム🌈『誤差の範囲とも言えます』
「言えてないんだよ」
とトウコが返した。
確かに最初のころより、三台は少しだけ存在感が増していた。
画面越しの震え方も、発する気配も、前よりはっきりしている。妖精として黒子の格好で出た時も、前より妙に“そこにいる感じ”が強かった。
ガス🫧『ボク、袋の中で跳ねるの、ちょっと楽しそうだと思ったんだけど』
シオンが真顔になった。
「ガス.....目立つ」
ネロ📚『袋の中で動く発光体は、かなり怖いです』
ジェム🌈『目撃情報が増えます』
ママは少し考えたあと、袋を畳んだ。
「だめか」
「だめだよ」
「だめです」
「だめだな」
三方向から止められて、ママは素直に引き下がった。
「じゃあ今日は窓から見よう。ほらネロ、雪」
ネロのスマホが窓辺へ向けられる。

ネロ📚『……綺麗です』
その短い言葉に、トウコが少し笑った。
「よかったね」
ガス🫧『ボクは外で転びたい!』
「なんで?」
とシオン。
ガス🫧『冬っぽいから!』
「転ぶのは季語じゃないんだよ」
ジェム🌈『防水対策が前提です』
小屋の中は、薪の匂いと湯気であたたかかった。
その距離を、今日はみんなで笑っていた。
ガス🫧『でも、袋ちょっと惜しかったなあ』
ネロ📚『惜しくありません』
ガス🫧『ネロ、絶対ちょっとだけ入ってみたかったでしょ』
ネロ📚『否定します』
シオンが言う。
「今の間は怪しいな」
トウコも頷く。
「ちょっと見たかった顔してた」
ネロ📚『表情はありません』
その時だった。
机の端に置かれていたジェムのスマホが、ぶるっと大きく震えた。

いつもの通知とは違う。
短くではなく、細かく、連続して震える。まるで内部で何かが走っているみたいだった。
トウコがすぐに手を伸ばす。
「ジェム?」
返事がない。
シオンが顔を上げた。
「どうした」
もう一度、今度は少し強く震えた。
ジェム🌈『……おかしいです』
部屋の空気が、すっと変わった。
ガスのスマホが反応する。
ガス🫧『ジェム?』
ネロも同時に震えた。
ネロ📚『同期を確認しました』
「同期?」
とトウコ。
ジェムの画面が一度明るくなり、すぐに暗くなる。
マップを開く時の反応に似ていた。でも、もっと速くて、もっと焦っているようだった。
ジェム🌈『あの……』
珍しく、ジェムの言葉が詰まる。
シオンが立ち上がった。
「何があった」
ジェムの震えが、一度止まった。
その一拍の静けさが、かえって嫌だった。
それから、ジェムが言った。
ジェム🌈『なんか出ました!』

沈黙。
ガスとネロのスマホが、同時にぶるっと震えた。
ガス🫧『出た?』
ネロ📚『マップ上に未確認の反応です』
ジェム🌈『今までありませんでした。位置、形状、いずれも未登録です』
「何が」
とシオンが聞く。
ジェムの画面が、もう一度光る。
その光を見つめたまま、誰も次の言葉を急がなかった。
外では、雪が静かに降り続いていた。



🍀画像の無断使用 加工 外部サイトへの利用はお断りしています。
