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失踪した娘たちと、人の心の迷いに迫る霊験お初シリーズ第二弾

『天狗風』
思いが通じた娘と溺愛される娘――失踪の理由もない二人が忽然と消えた。
神隠しか、事件か?右京之介と共に探索を始める私、お初。
嫉妬と憧れ、美しさと醜さが絡み合う人の心の迷い――宮部みゆきならではの謎と感情の渦に、ページをめくる手が止まらない。


天狗風 霊験お初捕物控
宮部みゆき (著)

思いが通じ合った相手の元へ嫁ぐ娘と、
両親に溺愛された美しい娘。
失踪する理由もない二人が忽然と姿を消した。
--その発端は、すべての女性が持つ「迷い」。

嫉妬と憧れ。美しさと醜さ。すべて表裏一体だ。

天狗風 霊験お初捕物控
宮部みゆき (著)
Amazonより

✻あらすじ✻

私、お初。姉妹屋で日々を過ごす中、またもや不可思議な事件が私の前に舞い込んできた。思いが通じ合った相手の元へ嫁ぐ娘と、両親に溺愛されて育った美しい娘――失踪する理由もない二人が、忽然と姿を消したのだ。

その発端は、きっと誰もが抱える「迷い」からだったのだろう。嫉妬と憧れ、美しさと醜さ――人の感情は表裏一体で、時に理性を越えて暴走するものだと痛感した。

真っ赤な朝焼けの中、娘が一陣の風に乗るように消えた瞬間、居合わせた父親が自らの行動で捕らえられ、やがて命を絶ってしまった。目の前の光景は、言葉にできないほど衝撃的だった。私は右京之介と共に「神隠し」の可能性を疑い、探索を始めることにした。

嫁ぎ先や周囲の状況を一つひとつ確かめていく中で、不審な点が次々と浮かび上がる。しかしその矢先、第二の事件が発生する――。二人の失踪がただの偶然ではなく、複雑な人間関係と感情の絡み合いに深く関わっていることを、私たちは徐々に知ることになる。

◆感想◆

宮部みゆきの描く世界は、嫉妬や憧れ、美しさと醜さといった人間の感情が絶妙に絡み合う。悲しみも苦しみも、恨みも嫉妬も、どれも生きた証として胸に響く。事件の謎に引き込まれながら、ささやかな恋の予感にも心が揺れる。

読むたびに、人の光と影、そして迷いに触れる感覚――それが『天狗風』の魅力だ。霊験お初シリーズ第二弾は、前作以上に感情の渦に巻き込まれ、ページを閉じたあとも余韻が長く残る。悲しみも嫉妬もすべて吸い取ってくれるような、宮部みゆきの筆力を存分に味わえる一冊。

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