アンパンマンは「正義」と「愛」
「アンパンマンの遺書」を読
みました。
やなせたかしさんの人生に込
められた「正義」と「愛」
この本を手に取った時、表紙
から滲むやなせたかしさんの
温かさに胸を打たれました。
69歳でアンパンマンを生み出
した奇跡のストーリーは、ま
さに「人生に遅すぎることは
ない」と教えてくれる一冊で
す。
アンパンマンの遺書
やなせ たかし (著)
「手のひらを太陽に」の作詞
者でもある戦中派の作者が,
自身の風変わりなホップ・ス
テップ人生を語る.銀座モダ
ンボーイの修業時代,焼け跡
からの出発,長かった無名時
代,そしてついに登場するア
ンパンマン――.
手塚治虫,永六輔,いずみた
く,宮城まり子ら多彩な人び
ととの交流を横糸に,味わい
深い人生模様が織り上げられ
ていく
やなせ たかし (著)
Amazonより
戦争体験が生んだ「飢えたヒ
ーロー」
「人生で一番つらいことは食
べられないこと」という言葉
が刺さります。
中国戦線での暗号解読任務や
プロパガンダ制作を通し、「
正義の偽善性」を痛感した経
験が、自らの顔を分け与える
アンパンマンのコンセプトへ
結実したことがよくわかりま
す。
戦死した弟への思い、焼け野
原からの再出発──これらの
体験が、弱者の視点に立つヒ
ーロー像を育んだのです。
銀座モダンボーイから大器晩
成まで
製薬会社宣伝部員、ラジオ台
本作家、舞台演出家と、多様
な職業を渡り歩いた人生こそ
がアンパンマンの土台でした。
手塚治虫や永六輔らとの交流
エピソードからは、戦後文化
の熱気が伝わってきます。
特に妻・暢さんとの出会いは、
戦後の焼け跡で芽吹いた希望
そのもの。
93年に最愛の妻を亡くした後、
遺書として綴り始めたという
経緯に、私は涙が止まりませ
んでした。
現代人へ贈る「失敗の教科書」
「とりあえずなんでもやって
みる」という姿勢が、50代ま
で無名だった作家を国民的ヒ
ーローの生みの親に変えまし
た。
リストラや転職に悩む現代人
にこそ響くメッセージです。
「正義は顔を貸すこと」とい
う哲学が、SNS時代の自己犠
牲的な生き方に一石を投じま
す。
アンパンマンが教えてくれた
のは、完璧なヒーローではな
く、傷つきながらも立ち上が
る人間の尊さでした。
「遺書」という形で残したラ
ブレター
本書の真骨頂は、暢さんへの
愛情告白にあります。
戦後のどん底で交わした「二
人で文化人になろう」という
誓いが、アンパンマンの優し
さへ昇華されていく過程に胸
が熱くなります。
90代まで現役を貫いたエネル
ギー源が、まさにこの愛情だ
ったのでしょう。
NHK朝ドラ「あんぱん」のモ
デルとなった夫婦の絆は、現
代の私たちに「本当の豊かさ」
を問いかけます。
読み終えて感じたのは、アン
パンマンが単なる子ども向け
キャラクターではないという
こと。
戦争で傷つき、飢えに苦しみ、
それでも前を向いた人間の物
語そのものなのです。
人生のどん底でこそ輝く希望
の形──それが赤いほっぺた
のヒーローだったのだと気付
かされました。
そして今、インスタグラムや
TikTokで流行っている「エッ
ホエッホ…アンパンマンは、
粒あんて伝えなきゃ…」とい
う音源が耳から離れません(
笑)。
このようなトレンドが、アン
パンマンの新たな一面を私た
ちに伝え続けているように感
じます。
やなせたかしさんの作品が、
時代を超えて新しい世代に愛
され続ける姿は、まさに「正
義」と「愛」の力の証です。
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自己紹介
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