図書室は方舟の様な場所
『図書室のはこぶね』を読み
ました。
心が温かくなると同時に、深
く考えさせられる素晴らしい
読書体験をしました。
この物語は、青春小説として
の瑞々しさとミステリーの緊
張感が絶妙に融合しており、
最後までページをめくる手が
止まりませんでした。
図書室のはこぶね
名取 佐和子 (著)
1冊の本と、10年前の謎――
この世界が愛おしくなる、瑞
々しい青春小説!
10年前に貸し出されたままだ
ったケストナーの『飛ぶ教室』
は、なぜいま野亜高校の図書
室に戻ってきたのか。
体育祭を控え校内が沸き立つ
なか、1冊の本に秘められた
ドラマが動き出す。
未来はまだ見えなくても歩み
を進める高校生たちと、それ
ぞれの人生を歩んできた卒業
生たち――海の見わたせる
「はこぶね」のような図書室
がつなぐ〈本と人〉の物語。
~~県立野亜高校図書室名物~~
1 オリジナル検索機「本ソ
ムリエ」
2 司書の伊吹さん
3 海が見わたせる窓
名取 佐和子 (著)
Amazonより
まず、この本の最大の魅力は、
10年前に貸し出されたままだ
ったケストナーの『飛ぶ教室』
が返却されたことをきっかけ
に展開される謎と、その背後
に秘められた人々の思いです。
主人公・百瀬花音と朔太郎が
その謎を追う過程で、過去と
現在が交差し、登場人物たち
の人生が少しずつ明らかにな
っていく構成は見事でした。
特に、伏線が丁寧に回収され
るラストには感動しました。
また、野亜高校の図書室とい
う舞台設定も秀逸です。
「本ソムリエ」という検索機
や海が見える窓といったユニ
ークな要素が、物語に温かみ
を与えています。
この図書室は単なる本の保管
場所ではなく、人々がつなが
り、自分自身を見つめ直す
「方舟」のような場所として
描かれており、とても印象的
でした。
さらに、本好きにはたまらな
い要素も満載です。
ケストナーや『あすなろ物語』
など実在する文学作品が物語
に深く関わり、それらが登場
人物たちの心情や成長を映し
出す鏡となっています。
巻末には登場人物によるおす
すめ本紹介もあり、読書好き
には二重に楽しめる構成です。
この作品は、高校生たちの友
情や葛藤、未来への一歩を描
いた青春小説であると同時に、
人間関係や人生について深く
考えさせられる物語でもあり
ます。
優しさと正しさを追求する姿
勢が全編を通じて感じられ、
この世界観にもっと浸ってい
たいと思わせてくれる一冊で
した。
Kindle版

Audible版

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自己紹介
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